結局、保育園も辞めてしまい、牧被告とのわいせつ動画を撮影して生計を立てる生活を始めた。牧被告に「もっと広い家にしろ」と言われ、名古屋市内のアパートに移った。さらに「猫が飼いたい」と言われ、移ったのがA子さんと新婚生活を始めることになる同市のアパートだった。
証人尋問で語られた被害者ふたりの悲痛な思い
もっとも最初はB子さんとわいせつ動画を撮る場所として利用されていて、B子さんは週末ごとに通っていた。この頃、牧被告は二股をかけていたが、B子さんが職場の同僚と飲み会を開いた際、そこにいた男性と肉体関係を結んだことがバレてしまい、「オレに対する精神的苦痛の償いをしろ」と迫られ、80万円ぐらいの高級腕時計を買わされた。
その後もわいせつ動画を撮影する関係は続いていたが、ある日、「実は付き合っている彼女がいる。その彼女をケガさせてしまい、殺人未遂で捕まるかもしれない」と言われた。
そのときは何を言われているのかも分からなかったが、牧被告の言う「彼女」は結婚している「妻」であり、その妻とアパートで一緒に生活していたこと、同じように暴力を振るって自分の思い通りに従わせていたことなどを知り、B子さんも警察に被害届を出した。
結局、牧被告はA子さんとB子さんに対する傷害、不同意性交等、強要、性的姿態等撮影、恐喝などの罪で起訴されたが、A子さんとB子さんが交際中に送った〈次の撮影会が楽しみでワクワクしています〉などのLINEのやり取りを根拠に無罪を主張した。
A子さんとB子さんは証人尋問で出廷し、A子さんは次のように述べた。
「LINEの文面は本心じゃない。そうしないと何をされるか分からない恐怖心があった。あいつが要求することを無理と言うのは考えられなかったし、機嫌が悪くなるとメチャクチャ暴力を振るわれる。写真を送るか、エロい話をするか、あいつの機嫌が良くなるのはそれしかない。私の意見は絶対受け入れられなかったし、人として扱われていなかった。あいつの被害者は私で最後にしてほしい。一生刑務所に入っていてほしいです」
B子さんは次のように述べた。
