「テレビ局の者ですが、ちょっとだけお時間いいですか?」――人通りの多い駅前でテレビ局員を名乗る33歳の男・渡部晃(仮名)に声をかけられた21歳の女子大生。言葉巧みに車内へと誘い込まれ、ゲームと称した脱衣を迫られる。
目隠しをされた瞬間、男の態度は一変し恐ろしい本性を現した。平成20年に起きた凶悪事件の発端に迫る。なおプライバシー保護のため、登場人物はすべて仮名である。(全2回の1回目/続きを読む)
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「ちょっとだけお時間いいですか?」
教育実習中の女子大生であるA子さん(当時21)は帰宅途中、人通りの多い駅前の路上で渡部晃(同33)に声をかけられた。
「テレビ局の者ですが、ちょっとだけお時間いいですか?」
「何でしょうか?」
「自分は深夜番組のスタッフなんですが、アンケートにご協力いただきたいんです」
アンケートぐらいならとA子さんが応じると、名前や年齢、職業などのほかに「下着は何枚持っているか」「感じるところはどこか」「彼氏とはどんなエッチをしているのか」などと、性的な質問もいくつかされた。
「何ですか、このアンケート?」
「深夜番組ですから」
「やっぱり帰ります」
「そんなこと言わないで。謝礼も払いますから、10分間だけお願いします」
A子さんが渋々応じると、「音声を録るので、ここじゃ何ですから、車の中に入ってもらえますか?」と言われた。
道路脇に止められたワンボックスカーの中に入ったところ、オーディオのランプのような赤い光が見え、録音しているらしいことが分かった。渡部は携帯で「取材OKになりました」などとどこかに電話をかけていた。
