「ずっと別れたい、撮影をやめたい、この関係をやめたいと思っていたのに、その度に脅されてやめることができなかった。暴力はほぼ毎日で、裸にされ、平手打ちされ、握りこぶしで体を殴られ、頭を壁に打ちつけられたり、しゃがみこんでいるところを蹴られたりした。
自由に使えるお金もなく、毎日撮影ばかりされ、血が出るまで性交させられた。寝るときも逃げられないように手足を結束バンドで拘束されていた。牧の人生を壊したのは私のせいだとずっと言われていて、精神的苦痛の対価を払えと言われていた。20代のほとんどを牧に捧げて、死ぬような思いで生きてきたので、少しでも報われるように厳罰を求めます」
被告は被害者2人の証言を否定。判決は…
2026年6月22日、名古屋地裁で牧被告の被告人質問が行われたが、同被告はあらためて2人の証言を否定した。
「A子はウソをついていると思います。いろんな人に囲まれ、そういう考えが固定されていったのだと思います。A子の股間のケガは、自分はタバコを吸っていたので見ていなかった。ブランコの周りにあるパイプの上に乗って、股間を強打したと聞いています。入院中に動画を送らせたのも『病院で撮ったらバズるんじゃない?』というA子のアイデアに乗ったものでした。それなら性玩具を使った方が派手に見えるということで、そういう指示をしました。性玩具はいつもA子が持ち歩いているものです。A子と結婚したのは、普段から『死ぬ、死ぬ』と言っていたし、急にいなくなって心配しましたし、再会したときに勢いでしました」
B子さんについても「揉み合いになったことはあるが、暴力が一方的だったということはない」と否定し、次のように述べた。
「B子の主張は逆恨みもいいところだと思います。最後の数年間は交際していない。動画の収益は月100万円前後だったが、半々にしていた。A子と結婚していたことを知って、『私はこのままの関係が続いていてもよかったと思っていたのに最低』と言われた。仕事を辞めさせられて動画の撮影に協力させられたと言うが、B子が仕事をしていない期間というのがよく分からない。彼女は僕に妻がいると知って、裏切られたと思ったんでしょう。それ以降の僕の対応も気に入らなかったんでしょうね」
牧被告の母親も出廷し、「猫好きで、自分から目立つことをするタイプじゃない。今回のことも『絶対にやっていない』と言っているし、こんなことをやる子じゃないと思っていますので、息子を信じています」と述べた。
同年10月8日、名古屋地裁の蛯原意裁判長は、
「交際相手2人に対する性的虐待は、長期間にわたる暴力を背景に行われたもので、被害者の人格や尊厳をないがしろにしたものである。A子さんが所在不明になり、その後結婚したことは争いがないところ、当時の追い詰められた心情や証言には整合性があり、信用できるものである。
複数の示談書や誓約書も対等な男女関係にあったものとは言えず、精神的に支配されていたことを物語っている。B子さんについても多数の裸の写真や誓約書が存在し、これが恋愛感情と入り混じったものであったとしても、住居の契約や金銭的な援助など、被告人に法外な利益をもたらしていたもので、このような不利益に応じなければならなかった理由はない。
被告人は不合理な弁解に終始し、内省も乏しく、再犯の可能性も高い。動機は自己中心的なもので、厳しい非難に値する」
として、懲役13年を言い渡した。
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