日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。
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中部電「社風の澱」
中部電力を激震が襲った。浜岡原子力発電所の安全審査を巡る地震データの不正が発覚したことを受け、林欣吾社長と勝野哲会長が辞任したのだ。「中電の天皇」とも呼ばれる勝野氏は社内の誰も歯向かうことができない存在だった。社員からは、経営陣に物言えぬ空気が一連の不正の原因だったという声が漏れる。
浜岡原発の不正が始まったのは2012年ごろ。東日本大震災の記憶も新しい時期から悪事に手を染めていたことも驚きだが、その後も揺れの大きさを意図的に過小評価したり、廃炉費用にまつわる証拠書類を書き換えたりと、不正が常態化していた。深刻なのが、現場から2度にわたりヘルプラインへの通報があったにも拘わらず、原発再稼働の障壁になるとして社内調査を適切に行わなかったほか、コンプライアンス推進会議や社長への報告も行われなかったことだ。
自浄作用が働かなかった理由について、同社の中堅社員は「勝野さんへの忖度だ」と吐き捨てるように言う。15年に社長に就任した勝野氏は東日本大震災で経営危機に陥っていた東京電力との連携を主導し、同社との合弁で日本最大の火力発電会社であるJERAを設立させた立役者だ。ほかにも大阪ガスと連携して首都圏市場に打って出るなど、エネルギー業界の再編を主導した剛腕の持ち主として知られる。
技術畑出身で、電力の安定供給確保を最優先課題とする勝野氏にとって、浜岡原発の再稼働は悲願。
※この続きでは、中部電力の中堅社員が内情を語っています。約6000字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア『文藝春秋PLUS』と『文藝春秋』2026年11月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。
■連載「丸の内コンフィデンシャル」
9月号 SBI新ビジネスの真贋、ニコンにレイバンの触手、名門進学塾買収の裏側、パソナ南部路線に異論
10月号 ニデックに更なる危機、楽天の独ドローン支援、外食ドンたちの黄昏、第二地銀協の存在意義
11月号 中部電「社風の澱」、五摂家の盛者必衰、電通介するコンビニ闘争、光通信TOBの行方 今回

