「自民党総裁の高市早苗首相は9月16日、麻生氏を副総裁として再任した。来秋の総裁選での再選を狙う高市首相にとって、党内唯一の派閥を率いる重鎮・麻生氏は不可欠な後ろ盾。そのため首相は8月下旬から麻生氏と3回にわたって面会を重ね、その意向に深く配慮した人事を進めた」(自民党関係者)

 派閥を唯一解散させていない麻生氏は、閣僚と内閣官房副長官にも自派閥の議員をねじ込んだ。何より、処遇が焦点と見られていた義弟である鈴木俊一・自民党幹事長の続投が叶ったことにより、引き続き厳然たる地位と影響力を確保したのだ。

義弟の鈴木幹事長(左)と共に高市首相を囲む (C)時事通信社

 だが――。

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 国民が止まらぬ物価高に苦しむこの時代に、はたして麻生氏は“令和の元老”にふさわしい資質の持ち主と言えるのだろうか。

2人の仲は「公然の秘密」

 麻生氏の政治人生には、その裏側が存在する。いわば「政治とカネと女」とも呼ぶべき、あまりに重大な問題を抱えているのだ。

 記事冒頭の場面に戻ろう。この六本木の複合ビル2階に位置する仄暗い空間は、今から20年あまり前にオープンした会員制サロンバーの「B」である。2019年頃に閉業するまで、麻生氏はごく頻繁に通いつめていた。

 訪れたことのある財界関係者が言う。

「カウンターとソファ、個室があって、ママのXさんと、雇われた若い子数人がいました。Xさんは、かきあげヘアの美女。お店に行くと麻生氏がニコニコしながら座っていて、Xさんからは『なんでもいいから、太郎さんにお話をしてあげてください』と言われるんです」

 他方、疑念はその支払いに潜む。麻生氏の資金管理団体「素淮会」の政治資金収支報告書をめくると、Xさんが代表を務め、サロン「B」と同じ住所に置かれた有限会社「オフィスX」に対して、継続的に政治資金が支出されていることが分かる。

 名目は主に「会合」。支出はおおむね1〜2カ月に1度のペースで行われ、金額は時によって100万円を超えたケースもある。例えば、第一次安倍内閣で外務大臣を務めていた07年4月24日には140万円超を支出。自身の首相在職中である09年3月26日には18万円。下野していた11年9月13日には180万円超。最後は19年6月26日の支出で33万円超となっている。

「週刊文春」の集計によれば、遡れた06年から19年までの14年間で、「素淮会」から「オフィスX」への政治資金の支出は103回行われた。その合計額は、実に7931万円にも上っていた。

 では、麻生氏がこれほどの巨額を垂れ流し続けたのはなぜなのか。実は背景に、麻生氏とXさんの“深い関係”があったというのだ。麻生氏を知る関係者が明かす。