その理由については諸説あるが、元CNN特派員で現在は著作家となっているブライアン・ステルターは、2023年10月31日付のヴァニティフェア誌に寄稿した記事「最初から悪い結末になるのは決まっていた(“It Was Always Going to End Badly”)」の中で、カールソンが「自身が所属するネットワークよりも自分の方が偉いかのような振る舞い」を長年にわたっておこない、フォックスはそれを許容できなくなったのだと記している。

トランプへの奇妙な擁護

 カールソンは2017年からフォックスのゴールデンタイムに先述の冠番組『タッカー・カールソン・トゥナイト』を持ち、やがてフォックスで最も人気のあるキャスターとなったが、一方でフォックスの女性プロデューサーから性差別とハラスメントで訴えられるなど、トラブルを抱えることもあった。

 ちなみに、カールソンの前任者は、フォックスCEOのロジャー・エイルズに見出され、以後20年以上にわたってフォックスを代表するキャスターとなり、大きな影響力を発揮したビル・オライリー。オライリーもエイルズも同様に、女性からセクシュアル・ハラスメントで訴えられ、降板している。

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 カールソンは、2025年7月23日付ポリティコの記事「エプスタイン事件をめぐるタッカー・カールソンの見解(Tucker Carlson’s view of the Epstein saga)」でのインタビューで、「トランプはエプスタインの知り合いだった。しかし、もしトランプに何か妙な性的なことがあったとしたら、本当にショックだ。私はそんなことは信じていない」と発言。

 続いて、トランプへの奇妙な擁護をおこなった。

「彼と接したことがある女性に聞いてみてほしい。女性は男性よりも不気味な雰囲気を感じやすいから。何人かの女性に、彼から不気味な雰囲気を感じますか? と聞いてみた」

 ポリティコはカールソンのこの発言に「25人以上の女性がトランプを性的不品行で告発しています」と注釈を付けている。

 しかし彼もまた、騒動が続く中でスタンスの変化を見せる。