数学教師から金融界に進出し、巨万の富を手にしたジェフリー・エプスタインが、各地で少女や若い女性をレイプし続けた史上最悪の性犯罪「エプスタイン事件」。この事件が世界的な注目を集めた大きな理由のひとつが、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、事件に関わっていたかどうかだった。

 トランプとエプスタインが古い友人であったことは周知の事実だが、トランプ自身はエプスタインの小児性愛とはまったく関わっていないと主張。一方で、11月の中間選挙を控えながら支持率低迷にあえぐなかでも、エプスタイン・ファイルが全面公開にいたらない現状に、アメリカ社会では不審のまなざしを向けるものも多い。

 こうした現地の視線の背景には、トランプ自身が重ねてきた過去の女性問題と、そのあまりに横暴な対応があるという。日本では知られていないトランプの女性トラブルの実態について、在米ライター・堂本かおる氏​による『エプスタイン事件 世紀の暗黒スキャンダルの全貌』より、一部を抜粋して紹介する。

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若かりし日のトランプ(左)とエプスタイン ©AFP=時事

 トランプは大統領選への立候補を2015年に表明した。以後、トランプは過去におこなった不倫3件を揉み消す工作に追われることとなった。

 トランプは3人目の妻で現ファーストレディのメラニアと2005年に結婚しているが、AV女優のストーミー・ダニエルズとは2006年に、元プレイボーイモデルのカレン・マクドゥーガルとは2006年から2007年にかけて不倫関係にあった。

 トランプは2人との関係を現在に至るまで否定しているが、トランプ自身が当人への口止め料を支払ったり、トランプと懇意であった雑誌の発行人が暴露記事を買い取って掲載停止を図ったりしている。

マスコミを使った「記事揉み消し工作」

 まず、後者のマクドゥーガルについての経緯はCNNの2018年3月22日付の記事に詳しい。

 それによると、マクドゥーガルの暴露記事を掲載する権利は、2016年にタブロイド紙、ナショナル・エンクワイアラーの発行元であるアメリカン・メディア社(AMI)が15万ドルでマクドゥーガルから買い取った。