〈あらすじ〉
石油採掘会社のCEOとして強大な権力を持ち、豪奢な邸宅に暮らすディガー・ロックウェル(トム・クルーズ)。彼の目下の関心事は、愛する飼い猫マギーの体調だ。獣医を呼べと朝から大騒ぎをするディガーの元に届いたのは、グリーンランドの掘削現場からの緊急連絡だった。「氷河に入った亀裂が大きくなっている」という。しかし利益至上主義のディガーは、「作業を一時停止して調査をすべき」との進言を無視。環境科学者ガネシュ(リズ・アーメッド)や妹エマ(ザンドラ・ヒュラー)の話にも耳を貸そうとしない。やがて事態はより深刻なフェーズへ……。ところが、アメリカ大統領コンプソン(ジョン・グッドマン)が事態収拾のために頼ったのも、ディガーその人。果たして彼は地球を救える(救う気がある)のか?
〈見どころ〉
トム・クルーズをお腹の出た初老の金持ちに化けさせたのは、特殊メイクアップ・デザイナーのカズ・ヒロ。それ以外にも仕掛けが満載だが、なるべく事前知識は入れずに無心での鑑賞がおすすめ。
トム・クルーズが特殊メイクで挑む
傲慢な石油王と地球滅亡の危機!
アカデミー賞受賞監督アレハンドロ・G・イニャリトゥによるオリジナル映画。俳優、制作スタッフともに一流を揃えて描くのは、人類の危機を救う(かもしれない)石油王を主人公にしたブラックコメディ。詳細なストーリーが明かされないまま、先月末に北米で公開されるや賛否を巻き起こしている。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆着想は勇ましいし、瞬間的に光る部分は点在するものの、作り込みと大芝居が目立ちすぎてがっかりした。『博士の異常な愛情』の奇想に肩を並べたいという野心が先走り、「悪夢的コメディ」のお約束に縛られてしまった感がある。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆何が現実で、どこまでが演出か、会話劇に飲み込まれて面白いのに震えあがった。顔を歪ませて正義を振りかざす権力者たちが、幻覚のような画面に心のアクション劇を妙な直球で展開。コメディだと思ったら足をすくわれる。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆破格のスタジオセット撮影により、米国型資本主義の末期症状を毒と笑いで戯画化。『バードマン』をさらに先鋭化した遊戯性で、風刺を多層的に反響させる高次のイニャリトゥ節。トム・クルーズは『マグノリア』の爆演を彷彿。
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洞口依子(女優)
★★★★☆キューブリック作品が円盤に乗ってやってきたような歌劇的風刺コメディ。この役を演じる為に今までのキャリアがあったのではと思う程トム最高! 自身が楽しんでいる事が伝わり泣けてくる。音構成の楽しさをぜひAtmosで!
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ゲスト評者
片岡一郎(活動写真弁士)★★★★★物語が現実と虚実を自在に往復し、見る者の現在地を歪めてゆく危険な薬物の様な作品だ。ディガーの長広舌は『独裁者』におけるチャップリンの演説に匹敵する迫力で現代を射抜く。『バードマン』を思い出させる長回しも魅力だ。
かたおかいちろう/1977年生まれ。2002年に澤登翠に入門、同年デビュー。日本を代表する活動写真弁士として国内のみならず国際的に活動中。映画『カツベン!』の実演指導や『ゆきてかへらぬ』などに弁士役で出演も。著書に『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』がある。
- 最高!今すぐ劇場へ!★★★★★
- おすすめできます♪★★★★☆
- 見て損はない。★★★☆☆
- 私にはハマりませんでした。★★☆☆☆
- うーん……。★☆☆☆☆
©2026 WBEI and Legendary 配給:東和ピクチャーズ・東宝
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『DIGGER/ディガー』
公開中
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント: 蘇えりし者』)
2026年/米/英題:DIGGER/129分
https://digger-movie.jp/




