生涯未婚率は上昇しており、2020年には男性が約28%、女性が約18%と過去最高を記録した(人口統計資料集2023改訂版より)。若者世代の結婚への憧れや希望が薄くなっている一方で、最近は40代以降で婚活に勤しむ「中年婚活」に臨む人も多いようだ。今回は50代から婚活を始め、成功したという女性の話を聞いた。(取材・文=清談社)
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44歳で離婚→55歳でうつ病を発症し…
50代半ばで婚活を決意したという荒川久美江さん(60代)は、元劇団四季の女優で、退団後は女優、歌手として活躍してきた華々しい経歴を持つ。
「36歳で劇団四季を退団して、結婚。北海道へ移住したのですが、44歳で離婚して東京へ戻りました。それから10年ぐらいは仕事一筋。結婚生活でいろいろあったので、もう一人で生きていこうと思っていたんです」
離婚後は仕事に邁進し続けたという荒川さん。女優の活動や講演会、自身の音楽スクールなど精力的に活動していたが、55歳で大切な喉を痛めてしまう。
「喉を酷使し続けていたことが原因で、急に声が出なくなってしまったんです。お医者様には『もう歌うのは厳しいかも』とまで言われました。そこから半年間まったく声が出なくて、やっと少し声が出始めたと思ったら、今度はストレスから突発性難聴になってしまったんです。一日中、耳鳴りが続いて、ありとあらゆる音が脳の中で反響してハンマーで殴られているような感覚でした。外出すると店員さんの声や音楽が頭に響くので、外にも一切出られなくなってしまいました」
当然そんな状態では仕事はできず、生活もままならない。家に引きこもり、気持ちはどんどん落ち込んでいった。
「仕事で生きていくと決めて40代から走り続けていたのに、歌えない、聞こえない、仕事もできないとなったら、私に生きている意味はあるのかな? と考えるようになって、病院では『うつ病』の診断を受けました。うつ病の薬で頭は常にボーッとしていて、もう一人で死のうと思うほどに追い詰められていました。でも周りにいろいろ迷惑がかかるからと、とりあえず兄にだけは連絡したんです」
