11月6日公開の中国映画『ちっぽけな僕の、おおきな世界』は、脳性まひのある青年が尊厳を持って生きようとする姿を描く。主人公チュンホーを演じるのは、トップアイドルから俳優に転身し、若手俳優の中でも際立つ存在感を放つジャクソン・イー。入念な準備に裏打ちされた演技は高く評価され、映画自体も2024年第37回東京国際映画祭で観客賞を受賞するなど、国内外で好評を博した。母親との確執、愛情深い祖母との絆。周囲との関わりの中で、“普通”に生きたいと願うチュンホーは、どんな人生を選ぶのか。不寛容な時代を生きる私たちにも問いを投げかける本作について、ヤン・リーナ監督に聞いた。
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『ちっぽけな僕の、おおきな世界』あらすじ
脳性まひを抱える20歳の青年リウ・チュンホー(ジャクソン・イー)は、身体の障害や周囲の偏見、世間体からチュンホーの自由を奪う母(ジアン・チンチン)のj複雑な愛情に向き合いながら、自分らしい人生を模索している。一方、祖母のスーチュン(ダイアナ・リン)だけは彼を「障害のある孫」ではなく、一人の普通の青年として接し、社会へ踏み出す勇気を与え続けてきた。そんな中、若い女性ヤーヤ(ジョウ・ユートン)との出会いや新たな経験を通して、チュンホーの心には少しずつ変化が芽生えていく。
外部との接触を断ち、ひとり準備に集中していたジャクソン・イー
――『ちっぽけな僕の、おおきな世界』の監督を引き受けた理由を教えてください。
ヤン・リーナ監督(以下、ヤン監督) 最初に引かれたのは、脚本に描かれていた家族の姿でした。こうしたテーマを切り取った作品は、あまり多くありません。映画をつくる者として、社会の中でマイノリティとされる存在にもっとスポットが当たるように働きかける責任があると思っています。
そして、もし一生、世間一般でいう“健康な人”になれないのであれば、人は自尊心を持ち、望みを抱き、仕事をして、誰かを愛し、失望する権利があるのだろうか?というテーマにも心を動かされました。

