「システムの欠陥を検知し、攻撃を仕掛けるまでのスピードが格段に速まっています。さらにこれまで防御の砦となっていた日本語や日本のビジネスメールの慣習もAIによって学習され、フィッシング詐欺に使われるなりすましメールの文面が一瞬で作成できるようになりました」(同前)
情報セキュリティを手掛けるLRM株式会社の執行役員・藤居朋之氏が続ける。
「例えるなら、今まで1時間に10件しかできなかった攻撃が、1時間に1000件できるようになってしまっている状況です。その上、ダークウェブ上でランサムウェアやフィッシングのツールが定額サービスのように売り出されることもあり、誰でも攻撃ができるようになりました。攻撃側は100万件のうち1件当たればいいが、防御側は全てを守らなくてはいけない。こうしたサイバー攻撃の非対称な構造が顕著に出ている状況です」
個人情報が漏洩したらどうすべきか
もはやいつ、どこから漏れてもおかしくない個人情報。ジャーナリストの多田文明氏はこう警鐘を鳴らす。
「すでに漏洩してしまった情報は回収できません。ダークウェブ上で販売される例も多いでしょうし、流出している以上は犯罪者に“狙われている状態”です。まずは自分のどんな情報がどこで漏れたかを把握し、適切に対応していくことが必要になります」
〈お客様の個人情報が漏洩したことが判明しました〉
そんなメールが手元に届いたら、どうすべきか。最も不安に感じるのは、運転免許証、パスポート、マイナンバーカードといった本人確認書類に付随する画像や情報の漏洩だろう。
「これらの情報が漏洩した場合、銀行口座の開設やクレジットカードや様々なローンを申し込む情報になりえます。タイムズカーでは運転免許証の画像だけではなく、名前や住所などの情報や本人確認のための追加情報となる住民票の写し、学生証の画像も流出しているので、悪用される恐れがあります」(藤居氏)
被害を防ぐためにできることはあるのか。
この続きでは、即通報すべき事態やパスワードの使い方、気をつけるべき「ニセ社長詐欺」などについて詳しく報じている。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」で読むことができる。

