「30万円ももらった記憶はない」

 だが、車上運動員の元を訪ねると、報告書とは矛盾する証言が寄せられたのだ。2017年の衆院選で運動員を務めたA氏は、「車の運転手をしたが、30万円ももらった記憶はない。15万か16万円ぐらい」と断言する。

 証言を踏まえれば、「武部氏の選挙資金」か「後援会総連合の政治資金」のどちらかは、実際には16万8000円を支出していないことになる。

 政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授が語る。

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「実際は選挙運動費用から支出して後援会総連合が支払っていない場合、その分の支出は手元に残ります。つまり、裏金になっている疑いがあるのです」

高市首相に抜擢された武部新氏(武部氏のX@takebearataより)

 武部氏の事務所に尋ねると、次のように回答した。

「出納責任者で、第12支部と後援会総連合の事務担当者でもあった事務所長が選挙収支報告書の作成方法を誤解していたものと思われます。他界しているので確認できませんが、後援会収支報告書の様式に『選挙関係費』の項目があるため、選挙収支報告書と同様の内容を重複記載しなくてはならないと誤解していたのではないかと推測されます。簿外資金(裏金)があったわけではありません」

裏金の実態を説明する責任

 前出の上脇氏は「不可解な回答です」と指摘する。

「収支報告書では後援会が支出したことになっています。実際に支出していないとすれば虚偽記入で、その分は裏金になる。武部氏にはその裏金の実態を説明する責任があります」

 配信中の「週刊文春 電子版」及び、10月29日(木)に発売する「週刊文春」では、車上運動員の人件費だけではない、武部氏の裏金疑惑について詳報している。

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