福山雅治さんとフリーアナウンサーの荘口彰久さんがパーソナリティを務める 「福山雅治と荘口彰久の『地底人ラジオ』」(10/31オンエア)でも、同企画が開催され、荘口さんとの掛け合いで選考が行われた。

 福山さんは、応募者からのエピソードを読んで、「みなさん小説をしっかり読み込んでくださっていて、とても悩ましい」と悶絶したうえで、「福山雅治賞は、ライブマン様、コアラ様、そして、かな様です」と発表した。

本当の愛情とは、何かを教えてくれた。『真夏の方程式』

(ライブマン)さん/『真夏の方程式』

 独身時代に観た『真夏の方程式』は極上のミステリーでした。しかし親となった今観返すと、見える景色が一変します。

 真相を知り心に傷を負った少年・恭平に対し、湯川は気休めを言わず「共に考えていこう」と一人の人間として対等に向き合いました。親心ゆえに、子供を過保護に守り、答えを押し付けたくなる自分にとって、その姿は衝撃でした。本当の愛情とは、隠すことではなく「迷いも含めて寄り添い、選ぶ力を信じること」なのだと教えられます。

 本作は私にとって単なる謎解きではなく、「親として子とどう向き合うか」を問いかけてくれる、夏が来るたび思い出すかけがえのない作品です。

『真夏の方程式』(文春文庫)

科学者として、そして自然を愛する者として、自分自身の在り方を考えさせられた物語。『真夏の方程式』

(コアラ)さん/『真夏の方程式』

 私にとって『真夏の方程式』は、科学者として、そして自然を愛する者として、自分自身の在り方を考えさせられた作品です。幼い頃、私はただ自然や動物が好きで、その美しさを守りたいと思っていました。

 しかし今は、科学者として、人間の健康と環境を汚染物質から守る研究をする一方、人間が生活のために環境を利用し、時に破壊してきた現実と向き合っています。美しい海に心を動かされながらも、科学者として理論に基づき開発計画を考える湯川先生の姿には、自然を愛する気持ちと科学者としての立場の間で葛藤する自分自身が重なりました。成実さんの思いと湯川先生の姿を通して、私はなぜ科学を学び、研究するのかを改めて考えさせられました。

 

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湯川先生が、「許し方」を教えてくれた。『透明な螺旋』

(かな)さん/『透明な螺旋』

 中学生の頃からガリレオ作品を楽しませていただいてます。当時は家庭環境に悩み「事実に向き合えば必ず解ける」という湯川先生の姿勢に救われました。いま32歳です。お恥ずかしいですが、ここ数年、両親の面影を自分の中に見つけてはコンプレックスを感じていました。作中で描かれた湯川先生と家族との葛藤や向き合いに触れるうちに、不思議と私も過去の自分と両親に以前より穏やかに対峙できていました。湯川先生が許し方を教えてくれたように感じています。傷つけられただけでなく、与えられたものもあったという事実に向き合えました。長年作品に救われてきました。本当にありがとうございます。これからもずっと応援しています!

 勧めたい作品は、ライブマンさん、コアラさんが『容疑者Xの献身』、かなさんが『透明な螺旋』をあげてくださいました。

『透明な螺旋』(文春文庫)

「地底人ラジオ」で福山雅治賞に選ばれた3名にも、「帝都大学」オリジナルペアマグカップが、抽選で選ばれた10名の方に「帝都大学」オリジナルボールペン&湯川学の名刺ステッカーセットが届けられます。

 3人のエピソードが紹介されたあと、映画『沈黙のパレード』の主題歌「ヒトツボシ」(ニューアルバム『超新星』収録)の福山さんによるセルフカヴァーヴァージョンがオンエアされました。

「福山雅治 『超新星』 通常盤ジャケット」

「時に哲学的であり、人間ドラマであり、そして、極上のミステリー」として

 福山さんは、最後にこう語りました。

「東野先生の作品は、湯川さんが解決するミステリーの部分だけにとどまらず、『人間がどうして犯罪に手を染めることになってしまったのか』までが丁寧に描かれています。

 時に哲学的であり、人間ドラマであり、そして、極上のミステリーなのです。読者のみなさんの感想を読ませていただくと、改めて、全方位に意識が張り巡らされた小説であると、感じました。みなさま、これからもガリレオシリーズを愉しんでください」

ガリレオシリーズの既刊文庫は現在10冊。最新刊は単行本『永遠の記憶』

永遠の記憶

東野 圭吾

文藝春秋

2026年8月5日 発売

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