「バイオハザード」最新作がヒット中! でも待って、あのシリーズまだ続いてたの? でも主演はミラ・ジョヴォヴィッチじゃない? これまでで一番、原作ゲームの良さを伝えている!という評判も気になりますが……。

今週のターゲット『バイオハザード』

〈あらすじ・概要〉世界中で大ヒットしたカプコンの同名ゲームを実写映画化。医療品の配達員ブライアン(オースティン・エイブラムス)は、ある仕事を請け負ったことで、地獄のようなサバイバルを余儀なくされる。監督はホラー映画の旗手、『WEAPONS/ウェポンズ』のザック・クレッガー。94分。公開中。

『バイオハザード』

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 まずはおさらいから参りましょう。カプコンが開発したゲームソフト『バイオハザード』が世に出たのは1996年のこと。シリーズは世界累計でなんと2億100万本以上を売上げ、「サバイバルホラー」というジャンルを確立。これを原作にハリウッドで映画『バイオハザード』(02)が作られ、こちらも大ヒット。世界中に増殖したアンデッド(ゾンビ)&元凶であるアンブレラ社と最強の主人公アリスとの戦いを描く一大シリーズへと成長。全6作でアリスを演じたミラ・ジョヴォヴィッチの刀アクションと長~い脚に圧倒されました! 2016年の『バイオハザード:ザ・ファイナル』でシリーズは完結。で、現在公開中の作品は、これとは全く切り離された2本目のリブート版です。

 やっと本題。本作の主人公は雪の夜、山向こうにある病院への超特急便を依頼された配達員ブライアン。その彼に襲いかかる恐怖と苦難の数々を描いています。目的地を目指して進んでいく背中越しのカメラワークや、視界の悪い雪道、私有農地、トンネル、下水道などのステージを一つ一つクリアしていくシナリオは、まさにゲームのそれ。脚本も手がけたクレッガー監督は原作ゲームの大ファンだそうで、なるほど、原作愛を感じるところかもしれません。

 ただし、ホラー描写は要注意! 正直、怖いというよりキモい! グロい! 死体から触手がニュルリと伸び出て別の触手と結合する描写には、思わず「オエー」。そうして誕生する“変異体”も相当キモい。ですが、独創性への感動が気持ち悪さを上回って思わず爆笑……! そう、シリアス一辺倒だった前シリーズに比べると、本作は主人公のキャラクターにオフビートかつコミカルなテイストが搭載されているので、恐怖と笑いのバランスがいい塩梅なんです。そもそも、ブライアンはアリスとは違って何の能力もないただの一般人。ほどよい(?)ぷよぷよボディが物語る通りの“ちょいダメ男”なので、襲いくるアンデッドたちにとれる手段は、基本「逃げる」一択。銃を手に入れても使いこなせないし、助けを呼んでもうまくいかない。そんな等身大の主人公がジタバタする姿を見届けながら、あっという間の94分でした。

 驚きなのは、ブライアン役の俳優オースティン・エイブラムスです。現在公開されている別作品でも主演――というのはよくある話ですが、なんと今度はクジラにのみ込まれているとか! そんな苦難続きってあります!?(笑)

『クジラに落ちた男』
ダイビング中に巨大なマッコウクジラに丸呑みされてしまった青年の脱出劇を描くサバイバルスリラー。ピューリッツァー賞作家ダニエル・クラウスによるベストセラー小説を映画化。ブライアン・ダッフィールド監督。106分。公開中。

 今週末は、すっかりなかったことになってる1本目のリブート版『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』(21)を配信で観るか、クジラからの脱出劇を劇場で観るか。悩みどころです。

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