殺し屋たちがダンス大会を目指す!? その設定だけで面白そうだし、キャストからしてもヒットの予感……! しかも、『ミッドナイトスワン』(20)で知られる内田英治監督作。期待値をグンと上げた状態で劇場へゴー♪

今週のターゲット『スペシャルズ』

〈あらすじ・概要〉暗殺ミッションのために5人の殺し屋が集められた。ところが目的達成のためにはチームとしてダンス大会への出場が必須という。果たして“孤高のプロ”たちは息を合わせられるのか? 佐久間大介主演。内田英治監督が原案・脚本から手がけたダンス・アクション・エンターテインメント。110分。

映画『スペシャルズ』公式Xより

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 まず言いたいのは内田英治監督、仕事しすぎでは? 昨年11月に公開された『ナイトフラワー』が早くも今月25日から配信スタート。配信で観る派には嬉しいスピードですが、一昨年のヒット作『マッチング』の続編が今秋公開予定とか。いや、その前に5月には韓国発の人気シリーズ「犯罪都市」に連なるアクション映画の公開も控える売れっ子ぶり。こ、これでは配信でも予習・復習が追いつきません! ……という自分本位な話はこれくらいにして、本作『スペシャルズ』のストーリーを紹介しましょう。

 裏社会のトップ・本条(石橋蓮司)を暗殺するために風間組ナンバー2の熊城(椎名桔平)が集めたのは、ダンス経験がある凄腕の殺し屋たち。なぜなら本条が人前に姿を現す唯一の機会が、溺愛する孫娘が出場するダンス大会だから。そこで殺し屋たちもチーム「スペシャルズ」として大会出場を目指すことに……。メンバーは、母親からスパルタでバレエを仕込まれていたダイヤ(佐久間大介)、元ダンス部員の桐生(中本悠太)、フォークダンス同好会の会員だったシン(青柳翔)、ダンス歴は盆踊りくらいという村雨(小沢仁志)、そして熊城本人。役柄はもちろん、演じる彼らの年齢・経歴もバラバラ。Snow Manの佐久間君、NCTの中本君、劇団EXILEの青柳君、競合事務所所属俳優たちの夢の競演は間違いなく目玉です♪ また、抗争シーンでのアクションにも、ならではの工夫があって見応えあり。そして何と言っても、5人が揃って殺し屋のアイデンティティともいえる(?)スーツ姿で「フライディ・チャイナタウン」など昭和のヒット曲でカッコよく&コミカルに踊る姿がたまりません。

「さあ次はどんな曲で?」と考えると、いくらでも続編ができそうなハッピーな終わり方でした。後ろの席から聞こえてきた声も「ずっと笑ってたー!」とのこと。深さはないけどエンタメ&ファンムービーとしては異論なしです。

 ただ5人がチームとしてまとまっていくまでの描写がとても粗くて、心境の変化についていけず。吉本芸人たちの起用もややノイジー。CGの星空には子ども騙し感が……。それでも「スペシャルズにまた会いたいな」と思わせるのは秀逸な設定とキャスティングの勝利でしょう。でも、ある意味それだけとも? 内田監督、少〜し仕事量を減らしてみてはいかがでしょうか。

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