全国のシネコンが“あの名探偵”にジャックされる季節の到来。そこで今回は、あえてのミニシアターへ調査に行ってみました。昨年末、東京の神保町・お茶の水エリアに誕生した話題の映画館「シネマリス」に潜入です!
今週のターゲット シネマリスで『ぼくのエリ 200歳の少女』
〈あらすじ・概要〉アパートの隣室に越してきたミステリアスな少女エリと、孤独な少年オスカーとの交流を描く美しくも残酷なバンパイア・ファンタジー。トーマス・アルフレッドソン監督。2008年製作。115分。シネマリス(東京都千代田区神田小川町3-14-3 B1F)で4月23日まで上映。
今年も、あの名探偵が映画館にやってきました。さらに某ネコ型ロボット、ディズニー、漫画や絵本原作のアニメもずらり。もちろんそれらも楽しいのですが、「大人の映画ファンとしては少〜し肩身が狭いんだよなあ」と思っている方へ。ご安心ください、真実は一つでも、映画館は一つじゃない! こんな時だからこそ、普段は「ハードルが高い」と避けてしまいがちな(?)ミニシアター探訪としゃれ込もうじゃありませんか。というわけで訪れたのは、神保町の「シネマリス」です。
“きれいで清潔なシネコンに比べると、ミニシアターは古くて埃っぽい”みたいな偏見は、少なくともここでは当てはまりません。何しろ昨年12月にオープンしたばかり。地下の入り口に向かう光と影のコントラストが美しい螺旋階段はまるで映画のセット。さらに劇場入り口の看板からトイレの壁紙に至るまで、あちこちにリスのマークが。これは、「小さくても善いものを」という本館のコンセプトを「リス」に託したのだとか。にくい遊び心です。
そして最大の特徴は「サブスク制」の導入。そう、最近すっかりお馴染みの“月額定額で〇〇し放題”のあれです! ここでは月に2500円(または年額2万2000円)を払って会員になると、「シアター2」(64席)で上映されている作品が何度でも見放題。では、どんな作品が上映されているのかといえば、独自の視点で選定された準新作・旧作が月に4〜6本(年約50本)。つまり全部観れば、1本当たり500円以下の計算に。そんなに破格でいいんですか!?
ひとまず今日のところは非会員料金の1500円を払って、スウェーデン発のホラー『ぼくのエリ 200歳の少女』を観ることに。200歳の少女――その正体は吸血鬼(バンパイア)。少年少女の淡い恋、雪景色の静謐さ、生々しい血の匂いが混じり合う独特の映像美にすっかり魅了されました。
実はこれ、日本での劇場公開は16年前。だから配信でも観ることができます。なのに映画館で? なあんて野暮は言いっこなしです。それこそが映画好きの大人の嗜み。それに正直、今日まで全くノーマークな1本でした。目利きが選んでくれた良質な映画を、スクリーンで好きなだけ。これこそがサブスクの醍醐味というわけですね!
こういう映画館を知っておけば、いつシネコン難民に陥っても大丈夫そう。見た目も中身もオジサンだけど、また一つ大人の階段を登りました。





