「本当に……よかった」。荒れた日々の中で迷惑をかけ続けた男性職員の目から、大粒の涙がこぼれ落ちた――。ヤクザから足を洗い、不眠の苦しみの中で見出したボランティア活動の場で起きた奇跡的な再会とは?
元極道で、現在はボランティアや講演活動に励む佐藤智明氏の新刊『先生は、元極道 元極道講師が子どもたちのために歩む 人生「生き直し」物語』(彩図社)より一部抜粋して紹介する。(全2回の1回目)
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柏に戻ってからというもの、僕は布施弁天での清掃や草むしりなど、さまざまなボランティア活動を行っていました。
晴れている日は、朝早い時間から作業を始めました。正直に言えば、当時の僕は「ボランティアとは何か」を深く理解していたわけではありません。ただ、仕事をするような感覚で、目の前にあることを必死にこなしていました。
朝早くから活動していたのには理由があります。僕は重い不眠症を抱えていて、睡眠薬を飲んでも長くて4時間程度しか眠れませんでした。それならば、眠れない時間を誰かのために使おう。そんな思いもあったのです。
鉄は熱いうちに打て!
そんなある日、布施弁天の掲示板に「ボランティア募集」という張り紙が貼られているのを見つけました。境内の手入れをしていた職員さんが体調不良で辞めてしまったため、境内を整備する人手が必要だと言います。
なんとか役に立てないだろうか。
親分の口癖は、「鉄は熱いうちに打て!」でした。
思い立ったらすぐ行動です。
さっそく市役所に電話をかけてみました。
