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食べログの点数、誰も知らない「賢い読み方」<br />

食べログの点数、誰も知らない「賢い読み方」

食のプロが明かすおいしい店発掘術(1)  大崎裕史×伊藤章良×子安大輔

genre : ライフ, グルメ

子安大輔 1976年生まれ。東京大学経済学部を卒業後、博報堂でマーケティング戦略立案に携わる。(株)カゲンを設立し、飲食店や商業施設のプロデュースなど食に関する企画を手がける。著書に『「お通し」はなぜ必ず出るのか』など。

食べログの良いところ、良くないところ

――2005年というと、ライブドアのフジテレビ買収騒ぎがあったり、ヒルズ族が話題になった年ですね。

大崎 そのころでしたっけね。食べログはいまでもよく見ているし、活用していますよ。現在はグルメ情報が多すぎて、おいしい店に行きたいけど、どこに行けばいいのかわからないという人はすごく多い。そんな人たちにとって食べログは1つの心強い指標になっているし、日本人は数字やランキングが大好きなので、よけい食べログのようなものが支持されているのだと思います。

伊藤 システム的にすごく優れていますよね。いろんな人の感想が読めたり、カテゴリーや地域別に情報が体系的に整理されているので、自分が知りたい情報に瞬時にアクセスできるという仕組みが極めて優れています。最近でも、トリップアドバイザーやYelpなどと比較して、その素晴らしさを実感します。

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子安 飲食店検索サイトとしてはやはり、一番便利で重宝してますね。「外さない」ということに関しては食べログが担保する力はすごい。見ず知らずの土地で嫌な思いをせずにすむし、そこそこおいしいものを食べたい時に役に立つという意味で素晴らしいと思います。

伊藤 つまり飲食店を検索する辞書ツール的な意味ではすごくわかりやすくて便利なわけですけど、いま問題になっているのは、それをどう使うかということでしょう。食べログ側というよりは、レビューを書いている人と食べログとの関わり合いや、レビュアーの質がどんどんよくない方向に行っているからのような気がしてるんです。

 食べログができたばかりの頃、レビュアーの大半は96年からあった「askU東京レストランガイド」(以下東レス)からの移転者だったんですよね。東レスの使い勝手があまりよくなかったり、運営方針にトラブルが出ていたところに、同じようなスタイルの食べログが出てきたから。当時、彼らから「東レスは運営側の縛りがきつくて書きにくかったんだけど、食べログは何を書いても運営側から何も言われず、感じたことを正直に書けるからいいんだよ」という話をよく聞いていました。もっとも、今は食べログの規制もきつくなってきたと聞きますから、投稿サイトというものは、どれも同じような流れをたどっているのかもしれませんけれどね(笑)。