失言大臣の政治観
桜田義孝 五輪担当相
「真実は一つ。皆さんと心と考え方は同じだ。一生懸命応援する。頑張ってほしい」産経ニュース 2014年3月3日
2014年3月、日本維新の会が慰安婦募集の強制性を認めた「河野洋平官房長官談話」の見直しを求める国民大集会を開いた際、当時文部科学副大臣だった桜田氏も駆けつけて上記のように賛同する意向を示した。維新側は桜田氏の出席について「サプライズだった」としている。
行橋市市議会議員で桜田氏とも交流がある小坪慎也氏は「自民党内でも極めて保守色の強い先生」と評しており(ホームページ 2017年10月21日)、今回の一連の騒動について「ネット保守は、この人を守らないと大変なことになると思いますよ」と呼びかけている(ホームページ 2018年11月19日)。
元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員の武田康弘氏は、桜田氏が市議会議員だった時代に「これまで国家を批判する輩がこの国をダメにしてきたんだ。日教組がありもしないことを教えて国をダメにしてきたんだ。あんたみたいなサヨク的人間がこの国をダメにしてきたんだ。従軍慰安婦だとかありもしないことを言い続けてこの国の誇りを踏みにじってきたんだ」と発言したことを自身のブログで紹介している(10月3日)。
誰を向いて仕事しているの?
桜田義孝 五輪担当相
「中国か、北朝鮮か、ロシアか。日本の周辺に真に信頼できる国はない」
Viewpoint 2016年5月18日
2016年7月の参院選を控えたインタビューより。「自主憲法の制定なくして戦後は終わらない」と強調した桜田氏。まずどの部分の改正が必要かと問われると「まずは前文だ」と切り出し、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という部分を全面的に否定しつつ、「日本の周辺に真に信頼できる国はない」と断言してみせた。
さらに憲法改正について最初に取り組むべきは「非常事態条項の盛り込み」として、「国民の最大多数の生命、財産を守るために多少の我慢をしてもらわないといけない状況もあり得る」と発言。「その上で尖閣諸島に中国が攻勢をかけた時も含め、防衛と災害の両方の非常事態に対処できる憲法にすべきだ」と述べている。
非常事態条項(緊急事態条項)とは、安倍首相が憲法改正に際して創設しようとしたもの。「大災害や武力攻撃などによって国家の秩序などが脅かされる状況に陥った場合、政府などの一部機関に大幅な権限を与えたり、人権保障を停止したりする、非常措置をとる」ことを定めた規定である(THE PAGE 2016年2月13日)。
桜田義孝 五輪担当相
「総理が適材適所と思って選んだ。その選んでいただいた人に、立派に任務を果たすように、しっかり取り組んでいる」
朝日新聞デジタル 2018年11月11日
五輪担当相に選ばれた理由を問われたときの回答がこちら。桜田氏が働くのは国民のためではなく、安倍首相のためのようだ。安倍首相が桜田氏を重用するのは、自身への忠誠心ゆえなのかもしれない。