桜田義孝 五輪担当相
「そんなに私の名前が世界に知られたのか。いいか悪いかは別として、有名になったんじゃないか」
朝日新聞デジタル 11月21日
桜田氏の発言は海外で大きな波紋を巻き起こした。米紙ワシントン・ポストは「彼が日本のサイバー対策を形づくることになる」と不安視し、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「彼は少なくともハッキング被害に遭ったことがない」と皮肉った(時事ドットコムニュース 11月16日)。AFP通信は「もしハッカーが桜田大臣を狙っても、何も盗めない。ある意味、最強のセキュリティーかも!」というツイッターの声を紹介している(朝日新聞デジタル 11月16日)。
桜田氏の話題を世界中の有力紙が取り上げたことについて21日の衆院内閣委員会で尋ねられた桜田氏は上記のように回答。厚顔無恥なのか、本当に何もわかっていないのか、どっちなんだろう?
「判断力は、私は抜群だと思っている」
桜田義孝 五輪担当相
「いろんな能力を総結集して、ジャッジするのが私の仕事。判断力は、私は抜群だと思っている」
朝日新聞デジタル 11月21日
基本的な知識がないのに何をどう「ジャッジする」というのだろうか? 逆に、いくら周囲に優秀な人材がいたとしても、まったく知識がない人に国益にかかわる重大な案件をジャッジさせて良いのだろうか?
桜田義孝 五輪担当相
「1500円でございます」
FNN PRIME 11月8日
桜田氏が詳しくないのはパソコンのことだけではない。五輪担当相だが、五輪のことにも詳しくないようだ。5日の参院予算委員会では立憲民主党の蓮舫参院幹事長から東京オリンピック・パラリンピックの基本コンセプトを尋ねられても即答できなかった。正解は「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」である。
国の関連予算について問われると「1500円」と言い間違え、その後、「あ、ごめんなさい、1500億円」としどろもどろで訂正した。なお、会計検査院が指摘した国の支出は8011億円である(産経新聞 10月4日)。
翌日の記者会見で、答弁に詰まったのは「質問通告がなくて何も分からなかった」と釈明した桜田氏だが(日テレNEWS 11月6日)、後に撤回。そのときも「事前に詳細な質問内容の通告をいただければ充実した質疑ができた」と主張して謝罪はしなかったが(日テレNEWS24 11月9日)、13日に「通告事項はあった」として「関係各位にご迷惑をおかけしたことについておわびしたい」と謝罪した(日本経済新聞 11月13日)。
安倍政権に近いとされる産経新聞も、11月11日の社説で「五輪そのものに理解を欠く担当相を、適格とはいえまい」「大会のビジョンやコンセプトを答えられず、事前通告の有無に逃げようとしたことは担当相として致命的である」と痛烈に批判。自社とFNN(フジニュースネットワーク)が17日、18日に行った合同世論調査で桜田氏について「辞めるべきだ」と答えた人が54.4%と過半数に達したことも報じていた(11月19日)。