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守り勝つか打ち勝つか……「伝統と改革の融合」それがオリックスの使命だ!

文春野球コラム オープン戦2019

2019/03/16
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「我々は奪われた得点を奪い返す」くらいの革命

 ではORIX Buffaloesに大きな改革が求められるもの、露骨な変化が求められるものは何だろうか。それはやはりオフェンス、言わば野手層の強化ではないだろうか。1点を守り勝つにも得点は不可欠であり、いくら失点を防いでも得点しなければ勝てないのも野球である。過去には京セラドームで金子投手のノーヒット・ノーランに勝ちをつけられなかった黒歴史もある。球界屈指のここまで強固な投手陣を見殺しにしてきたのがORIX Buffaloesなのだ。

 長くリードオフマンが不在、足を使った攻撃も不得手、それでいて極端に中距離打も少ない。ここはやはり分かりやすく、露骨なまでの改革、いや、もはや革命が求められる時だと思うのだ。「我々は奪われたものを奪い返す」かつて革命家ウラジーミル・レーニンはそう言ったらしいが、そんな大層な話でなくても「我々は奪われた得点を奪い返す」くらいの革命は成し遂げて欲しいと思う。超単純に言えば「打線の強化」、割と面倒な歌のタイトル風にするならば「塁線上のレボリューション」と言ったところだろうか……。

 ただこちらに関しても、キャンプとOP戦を見る限りでは順調に改革が進んでいるようにも思える。ルーキー頓宮選手が小谷野選手の後継に収まりそうな気配だし、西浦選手の覚醒もいよいよ本物っぽい。拳王様もどうやら遂に黒王号から降りて本気モードになったような気配がある。ユーティリティーの大城選手、西野選手の存在で守備の選択肢も大きく増加したはずだ。メキシコの4番打者はNPBの有力投手たちをカモにしていたし、何より主砲の吉田正尚選手が元気、Tさんの仕上がりも早い。安達選手は守備が上手いだけじゃなく家族思いの優しい選手だ。

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増井浩俊(右)とハイタッチするルーキーの頓宮裕真

 レガシーとレボリューション。今年こそORIX Buffaloesが伝統と改革を上手く融合させて、魅力溢れるチームになってくれると期待している。「露骨にハイボールのウィスキーの銘柄変えておいて、ようそんな偉そうな事が言えるなぁ」と、冒頭の洋食屋で思った自分の感想はここでは触れないようにして、MEGASTOPPER DOMIの文春野球の2019シーズンOP戦初登板はここまでである。

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