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ホークス担当リポーターとして9回経験 知られざる「ビールかけ」の舞台裏

文春野球コラム ペナントレース2019

2019/09/21
note

試されるインタビュアーとしての力量

 ここまではビールかけリポーターの表面的なあるあるを記したが、ココからはテクニカルな話をしよう。

 前述にもあるように、リポーターとしての技量がむき出しになるのでインタビュアーとしては非常に難しい現場という事だ。基本的に祝勝会というだけあって、選手達はハッピーな気分なので“最高です!!”と喜びを表現するのだが、その後の具体的なコメントを限られた時間の中で引き出せるかどうかがインタビュアーとしての力量になってくるのだ。

 しかも目が痛い中で、どの選手にマイクを向けるかも分からない中で次から次にコメントをゲットするというのは本当にスリリングでしかない。

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ハリー君に頭からビールをかけられている筆者

 ちなみにトータルで40分弱ぐらいの祝勝会だが、生中継と録画でも随分とやり方が変わってくる。筆者はラジオの生中継が多いため平均25人ぐらいの選手にマイクを向けて喜びを分かち合うが何度やっても打ちのめされるぐらい難しい現場だ。

『○○選手、今どんな気分ですか?』、『○○選手、ビールかけどうですか?』という質問をすると“最高です!!”となるのは想像できるだろうが、その後にその選手にしか発する事が出来ないコメントを引き出せるかどうかがテクニックだと言えよう。つまりはその選手一人一人にマイクを向ける第一声に工夫が必要となる。言うなれば初球が大事ということだ。

 きっとこれを読んでビールかけが楽しみになった人がいるに違いない(笑)。

 今年もホークスが優勝する瞬間を現地で見届けて、しっかりとビールかけリポートをするつもりでいる。あらゆる可能性を考えて交通手段の予約は済ませた!

 あとはホークスファンが出来ることを力いっぱいやって、選手に最後の力を振り絞ってもらってペナントレースを締めくくるだけだ! 優勝するぞ! ホークス!

ビールかけ終了後の筆者

写真提供/加藤淳也

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