ヒロサワ選手ネタの1つに発見!
新作の期待はもうできない。となれば旧作から探すしかありません。描かれた当時にはファイターズと無関係でも、それ以前・その後に何らかのご縁がある人を探してみました。すぐ目につくのはエナツ投手。割とちょこちょこ登場しています。前述の落合博満ももちろん該当します。大きな山のタイガースものからは、野村監督ネタの作品に新庄剛志を発見。ジャイアンツものの山からも1つ見つけました。長嶋監督の見ている新聞に、ニューヨーク・メッツ吉井理人の活躍が載ってるのです。
そして最後の大きな山、スワローズもの。ヒロオカ監督とヤスダ投手が有名ですが、その後のドバシ監督ネタもかなり多いんですよね。まだファイターズになる前の東映フライヤーズでのことではありますが、土橋正幸は押しも押されもせぬエースでありました。ファイターズになってから監督を務めたこともあります。なのでドバシ監督ネタはファイターズ関連ということでいいやもう……と思っていたら。
見つけました!
スワローズものの名物キャラクター、ヒロサワ選手ネタの1つです。池山隆寛・長嶋一茂の三遊間が難しい打球に飛びついて間一髪アウト、ところでその時ライトではなぜかヒロサワが変なことをやらかしている、という連作があるのです(『ドーナツブックスいしいひさいち選集20 泥棒の石』双葉社)。その3つ目が。
《ところでどうしてセンターの栗山とヒロサワがぶつかっているんでしょう。》……センターの栗山!
絵を見ると引きの映像というていになっているので顔ははっきり描かれていないのですが、普通にセンターの守備位置についていたところへ予想もしないヒロサワの突進を受けて仰向けに倒れてしまっているこの選手、若き日の栗山英樹ということになるのですね。帽子がすっ飛んでいることや口が開いていること、大の字に投げ出された手足などから察するに、これ頭を打って意識不明になってるんじゃないでしょうか。しかもぶつかっていったヒロサワ自身は、相手の体がクッションになっててダメージないんです。おのれヒロサワ、将来のファイターズ監督によくも(落ち着け私)。
長谷川さん! 《あと数人のコメントが取れたら、原稿にします。》とツイートなさってましたよね。そこに栗山英樹もとお願いするのはやっぱり駄目でしょうか……!
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