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前年に230.1回を投げて…4年連続2ケタ勝利のミンチー

<2003年>
フェルナンデス 126試合 打率.303 32本塁打100打点4盗塁
リック・ショート 127試合 打率.303 12本塁打58打点3盗塁
メイ 30試合 打率.246 5本塁打19打点0盗塁
ミンチー 30試合 14勝9敗 192.1回96奪三振 防御率4.54
シコースキー 47試合 4勝6敗1S 82.2回71奪三振 防御率3.16

 メイこそ切ないことになってしまってるが、ほかの4人がまあ優良感たっぷりである。ちなみに4年連続2ケタ勝利のミンチーは2002年に230.1回を投げている。よくぞまあ肩ひじが持ったもんだな……と2020年代の今、震えている。

 野手2人は、掛け声と応援が今でも耳に残っている。

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「ホーセホセホセホーセ♪(オーティズではない)」
「レッツゴーリックショー♪」

 さらに打率が.303で一緒、というのもすごい。

 2人ともシーズン終盤、一気に成績を捲った印象(言葉を選ぶと帳尻合わせ)ではある。でもホセは長打力、ショートはコンタクトとわかりやすい特徴と味がある選手だった。その後に他球団で活躍したのは切なかったけど……。そう考えるとロッテ球団の外国人選手を見る目はホントいいんだなとも。シコースキーはこの年限りでロッテを去ったが、08年に戻ってきたとき、やっぱ嬉しかったなあ。

「ライトにフランコ、センターがベニー、レフトがスンヨプ」の衝撃

<2005年>
フランコ 129試合 打率.300 21本塁打78打点2盗塁
イ・スンヨプ 117試合 打率.260 30本塁打82打点5盗塁
ベニー 98試合 打率.271 13本塁打71打点1盗塁
パスクチ 33試合 打率.284 8本塁打20打点1盗塁
セラフィニ 27試合 11勝4敗1H 151.1回117奪三振 防御率2.91

 日本一に輝いたシーズンは、うーむやっぱり豪華。前年度の成績からダウンして叩かれがちだったベニーも、十二分に貢献度の高い成績じゃないか……。

 マット・フランコで思い出すのは、マリンのライトスタンドで観戦してた初夏の試合。ラインドライブが急激にかかったホームランボールが飛び込んできた瞬間「あ、フランコに物理的な意味で仕留められる」と悟りの境地を開いたのはいい思い出(命に別状はありませんでした)。

 あと2005年から始まった交流戦、セ主催試合でDHなしということで「ライトにフランコ、センターがベニー、レフトがスンヨプ」という先発布陣を見た時の衝撃は「4番ライト、サブロー」爆誕の瞬間と同等だったかも(途中から大塚明とサブローが守備についてくれて安心した記憶つき)。「デカくてパワーがあって足もそこそこらしい」という触れ込みのパスクチも、このシーズンの成績はロマンの塊だったと懐かしくなった。

 2004年にズレータと“大ゲンカ”したセラフィニも2ケタ勝利カルテットの1人に。あと地味に「左投右打」だったことを、交流戦の打席に立った瞬間に知ってビックリしたっけか……。

 この3シーズンを振り返るだけでも“クセがスゴい”助っ人たち。「ああウォーレンが中指立ててたなあ」「ムニス今何してるんだろ」と思い出しつつ、ここからの外国人選手たちの活躍に期待してます。幕張寿司もYesマーティン!も、もっともっと見たいっす……。

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