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ラストイヤーの札幌ドームへ 東京ファイターズファンの夏の思い出

文春野球コラム ペナントレース2022

2022/08/27
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アブに刺され、チームは逆転負け…

 今回のマリーンズ2連戦だが、直前にコロナ罹患でBIGBOSSはじめ選手たちが大量離脱し、鎌ヶ谷から呼び寄せた選手やコーチにも次々罹患しさらに離脱。7連勝からコロナに襲われ5連敗中という非常事態に陥っていた。BIGBOSSの代行は木田優夫二軍監督が務めた。

 席に着いたら試合開始。すぐ仲間たちは売り子さんから北海道限定生ビールを購入。レモンサワーが欲しい僕は売り子さんを探すも近くにはおらず。とりあえず買ってきたパックのお茶で乾杯。

 レモンサワーの売り子さんを探しているうちに1回裏ファイターズの攻撃。先頭バッター清宮の二塁打を皮切りに打線が爆発! 四番に入った今川の先制タイムリーなどで一挙4点を挙げ、続く2回には再び今川の7号本塁打とさらに突き放した。その流れからの「生きつねダンス」でよりテンションが上がる!

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 しかし5回表、マリーンズの井上とレアードに連続被弾。あっさりと逆転されてしまった。

 こんな時は気分転換。レモンサワーもつかまらないのでドーム内をブラつくことにした。

 ドーム外のオープンテラスでは「なまらうまいっしょ!グランプリ」が開催。道内から様々なグルメが出店していた。興部のあらびきソーセージ、帯広の牛カルビ串、千歳のザンギ、泊のホタテ炊き込みご飯、豊浦のホタテカレーパン、奈井江のハムカツ、南幌のウインナー、根室のホタテ塩焼きそば、古平のたらこバター焼きそば、室蘭のやきとり等々……茶色いものはだいたい美味い! 魅惑のメニューが勢揃いだ。

 しまった! アレコレ迷っている間にどのブースも売り切れ続出! 急がねば。千歳のザンギがまだ残っていたので慌てて購入した。すると首筋に虫が……ハエか? と払ったら手に激痛が走る。アブに刺された。この時期の札幌は多いらしい。結局試合は終盤あと1本が出ずに敗戦。逆転負けで“泣きっ面にアブ”という散々な1戦目となった。

オープンテラス ©三村ロンド

「エスコン世代」の成長をこれからも見続けていきたい

 翌日の2戦目、1回裏にこの日も四番今川の満塁弾が炸裂し先制! そして7回裏、清宮が引っ掛けファーストゴロ……しかしカバーに入ったロメロがベースを踏み損ない、その間に佐藤が本塁へ激走し勝ち越し! マリーンズに競り勝ち連敗ストップ。“LARGE BOSS(矢野コーチ命名)”木田監督代行の初勝利という素晴らしい瞬間に立ち会うことができた。

 お立ち台は“執念先輩”今川と清宮。オールスター出場が決まった清宮は「ホームラン打ってMVP獲ります!」と宣言したが、後日福岡での球宴でサヨナラ弾を放ちMVP!見事有言実行となった。

 この2戦観戦して1勝1敗。シーズン序盤のことを考えれば、BIGBOSS率いるファイターズは少しずつ着実に成長しているのがよくわかる。四球やミスを減らすことができれば、これからももっと素晴らしい試合ができる。さらに今まで馴染みのなかった選手たちの台頭もめざましく、ファイターズからますます目が離せない。

一緒に観戦した東京ファイターズファンのメンバー ©三村ロンド

 東京ドーム、札幌ドームを経て、いよいよ来季はエスコンフィールドがオープンする。BIGBOSSが種を蒔き、水をやり、温かくかつ厳しく育てている「エスコン世代」の成長をこれからも東京から見続けていきたい。

 今季ラスト約1か月。

「ビジター何試合か見に行けるんじゃないか」

「あわよくばマイル消化を利用して札幌ドームもあと1回行けるか」

 収録スケジュールとにらめっこの日々だ。まだまだライブ観戦したい、諦めの悪い“執念オジサン”なのである。

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