ここまで結果を残せている要因とは
飽くなき探究心がプロで開花し、9月10日のロッテ戦(楽天生命)でデビューから18試合連続無失点のパ・リーグ記録を打ち立てた。歴史に名を刻んだルーキーだったが、偉ぶることはなく「ファームの頃から一歩ずつ積み上げてきて、こういった記録になることはうれしいですが、まずはこのシーズンを1試合、1試合全力で戦い抜くだけだと思っています」と控えめに喜んでいた。
ここまで結果を残せている要因は2軍でクローザーを任されていたことが大きいという。「ファームの時から1イニングをどんな場面でもしっかり全力で投げることをテーマに取り組んできて、抑えもやらせていただいた経験が今、1軍で結果として表れているのかなと思います」と分析。日頃から1軍での登板を想定してマウンドに上がってきたようなパフォーマンスにつながっている。
1軍では勝利の方程式の一角にまで成長し、CS争いを続けるチームにとって欠かせない戦力となった。今オフの契約更改では年俸420万円からの大幅アップは確実視される。気になる昇給について石井一久監督兼GMは「宮森はこれからの選手なので。彼が来年ステップアップして、位場所をつかむ必要がある」としながらも「前半か後半かの活躍で言えば、後半の方で活躍してくれた方が印象はいい。(評価は)高いと思います」と明言。このままシーズン最後まで活躍が続けば3倍増のアップ率も期待が持てそうだ。
9月19日の西武戦(楽天生命)では無失点記録を「22」に伸ばし、昨季の広島・栗林良吏がマークした「22」の日本タイ記録に到達した。記録更新も現実味を帯びてきた。「大リーグ挑戦」という大きな夢を語った新星。これからどんなサクセスストーリーを描いていくのか。
◆ ◆ ◆
※「文春野球コラム ペナントレース2022」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/57478 でHITボタンを押してください。
この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。