「今年のロッテ強いね。どうしたの?」
ロッテファンを公言した私が、今シーズンに入ってからよく言われる言葉ランキング1位です。「どうしたの?」なんて失礼な話ですが、過去の成績からそう言われるのは納得せざるを得ないというか、強くなくても派手じゃなくても魅力いっぱいのチームなんだよというスタンスで応援している自分にとっては強いことにむしろ戸惑っているというか、王者はおごらず勝ち進むってこういうことなのかも?というか……。
なぜ今シーズンのペナント前半のマリーンズは強かったのか
正直に言うと、強さの明確な理由は、ファンの私にも分からないのです。侍JAPANでの活躍もあり、「朗希がすごいんでしょ?」と言われることもありますが、彼はまだ9登板で5勝2敗(6月25日現在)、右手中指にできたマメの影響で、5月の3週間ほどは戦線を離脱していました。球数のことも含めて、大事に育てられていて安心ですね。
もちろん首位を争っていく中で欠かせない存在ですが、彼一人が全てを担って、今の結果が出ているわけではないと思います。(ちなみに私が応援している松川選手も二軍で大事に大事に育てられています。大きくなって戻ってきてね)
交流戦、阪神戦では、投手陣の厚さ、そして大山という四番打者の存在を見せつけられ、今年の阪神タイガースの明確な強さを目の当たりにしました。6月5日に行われた甲子園での試合は現地へ観に行けたのですが、まさか5時間を超える延長激戦になるとは(結果は7対7の引き分け)。でも、阪神相手にあそこまで粘れたのは大健闘だし、甲子園球場に長く居られてお得感がありました。
横浜戦では朗希選手をぶつけてみたものの、完璧なクリーンアップに力の差を見せつけられ、DeNAベイスターズの強さも目の当たりにしました。全国から集まった牧選手の影武者たちにやられたのかもしれませんが……。
とにかく、交流戦が終わったあとの個人的な総括は「セ・リーグの上位チームたちが強いことがわかった」です。
では、なぜ今シーズンのペナント前半のマリーンズは強かったのか。生意気ですが、私なりに考えた答えをお伝えしたいと思います。
まず、完全に素人目線なのですが、今シーズンの選手たちには余裕があるように見受けられます。なんと言うか、一言で言うと、みんなやりやすそう。これは、吉井監督の手腕のおかげだと思います。
吉井監督がピッチングコーチをしていた2020~2021年のマリーンズが、2年連続2位という成績だったことから、その有能さは存分に感じていましたが、監督になってさらに采配力がパワーアップしました。
今年のマリーンズは、とにかく打順やポジションを固定していません。正捕手や正遊撃手がいないのは、ここ数年普通のことでしたが、そこだけではありません。ファーストは山口かと思えば都志也。都志也かと思えば茶谷。茶谷かと思えば池田だし、DHはポランコかと思えば山口。山口かと思えば角中。強いて言えば、ポジションが定まっているのは安田と中村奨吾くらいではないでしょうか。
何より一番驚いたのは四番・茶谷選手。しかも起用された日に、しっかりと四番らしい働きをしてくれました。あれには、茶谷が以前所属していたソフトバンクの皆さんもびっくりされたことでしょう。