2023年9月14日、18年ぶりのセ・リーグ制覇を果たした阪神タイガース。ファンの一部や野次馬は、恒例行事を楽しむように道頓堀・戎橋周辺へと集った。

 厳戒な警備の甲斐あり、事故につながるような大きなトラブルはなかった。しかし、自治体から発表されていた「節度ある行動のお願い」が守られていたかには疑問も残る。あの瞬間、狂乱を形成する一部となっていた人々はどんな思いでいたのか。

 ここでは道頓堀に集った熱烈な阪神タイガースファンの中で一際目立っていた巨人ファンの男性の声を紹介していく。

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阪神タイガースファンだらけの商店街で「長野久義」タオルを掲げる

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 今日は甲子園で試合を見ていたんです。チケットを取ったのが1ヶ月ちょっと前だったので、まさか優勝が決まるかどうかの試合に当たるとは思っていなくて。

 でも、いい機会だと思って、頑張って大きな声で応援してきましたよ。9回の追い上げは「もしかしたら……」という気持ちにもなりましたが、残念でしたね。

 道頓堀に来たのはホテルがすぐそばだからです。巨人ファンですけど「せっかくなら見ていこうかな」と思って。いい機会じゃないですか。滅多に体験できないですからね。

長野久義ユニフォーム

 巨人ファンと阪神ファンというと、犬猿の仲のように思われるかもしれませんが、昔に比べたら全然です。むしろ長い間の友達みたいなものじゃないかなと最近は感じています。

 90年代はもっと大変でしたけどね。巨人は他の球団の目の敵だったんで。今は、阪神に限らずどこの球団のファンもみんな優しいですよ。今日だってお互いの贔屓の選手の応援歌を歌いあったりしますしね。

阪神タイガースファンとの和やかな交流も

 巨人もまだCS進出の可能性は残っているので、もう一回阪神とやりたいなという気持ちはあります。ただ、今年は阪神が優勝でいいんじゃないですか。悔しいですけど圧倒的でしたから。

 今日はこのままホテルに帰って「今年は負けたな~」と振り返る感じですね。来年は巨人にも頑張ってほしいです。