今度こそ、日本バスケの歴史が変わるんじゃないか。方々から「史上最強」と評された今回のバスケットボール男子日本代表には、そう思わせる何かがあった。

 パリオリンピックに先立ち、彼らは今大会の合い言葉として「ショック・ザ・ワールド」を掲げた。この言葉は、昨年のワールドカップで彼らが巻き起こした旋風が、今回もまた吹き荒れることを予感させるものだった。

 はたして今回、オリンピックにおける彼らの奮闘は、世界の目にどう映ったのか。国外の反応を見てみたい。

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事前の評価ではほとんど「安パイ」扱い

 国内からの熱い期待に対して、国外による開幕前の評価は概してドライなものだった。典型的なのは、アメリカのスポーツメディアESPNが開催直前に発表した出場国のパワーランキングである。

 日本は12ヵ国中12位という最下位の評価であり、「ワールドカップで日本は、21位より上のチームを倒すことなくアジア出場枠を獲得した」といささか冷ややかな記述も見られる。

 プレーヤーとして言及されているのは、NBA経験のある八村塁と渡邊雄太のみ。他に比べて競争率の低いエリアから偶然の巡り合わせで出場した国、といったニュアンスが滲む。ユーロリーグを中心とするバスケットボール専門メディア「Eurohoops」が後に振り返るように、大会前の日本代表は「紙面上では簡単な獲物として評価されていた」のである。

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 大会緒戦、ワールドカップ優勝国であるドイツとの対戦は、20点差での完敗に終わる。スコア上でチームをリードしていたのは八村と渡邊雄太、ホーキンソンの3人であり、数字だけを見れば「NBA経験のあるプレーヤーと帰化選手に依存したチーム」といった見方を覆すものではなかった。