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ドイツに大敗も、垣間見えた希望

 FIBAのゲームレポートでも、「とりたててターニングポイントと呼べるような点はなかった」と評されている。けれども、去年のワールドカップにおける同対戦では前半終了時点で22点差をつけられていたのに対し、今回は8点差で前半を折り返すなど、希望のもてる面もあった。

 とくに第2クオーター中盤で一時14点差をつけられながら、その後7点差まで巻き返し、第3クオーター途中まで7~10点差で食らいついていった姿は、日本のバスケファンにとって「健闘」と映ったはずである。局所的にではあれ、有利にゲームを展開できる時間帯を作れたことを評価する国内ファンは多かった。

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 ドイツにとっても、日本が油断ならない相手であったことは、先発センターとして18得点を挙げたNBAプレーヤー、ダニエル・タイスのコメントにも表われている。

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「難しい試合になることは予想していた。日本は決して諦めず、たとえ15点差をつけたとしても、8点差くらいに戻してくる。なので我々はリラックスして体力を温存するといったことはできなかった。彼らは40分間しっかりプレーしてくるから、結果的に我々はいい試合ができた。おそらく我々がもつ最大の強みの1つは、相手を決して過小評価しないことだ」

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 ドイツ相手にこれだけ戦えるのであれば、あるいは……。世界からは「無風」と捉えられていた完敗のなかにも、嵐の予感は漂っていた。