12月12日付で社長を退き、会長に就任したサイバーエージェント創業者の藤田晋氏。新刊『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』も累計7万部(電子書籍含む)を突破するなど話題を集め続けている。

「週刊文春」の好評連載「リーチ・ツモ・ドラ1」では社長退任を前に、ディー・エヌ・エー(DeNA)会長の南場智子氏と対談した。対談冒頭を抜粋して配信する(11月27日号に掲載。全文は「週刊文春 電子版」にて公開中)。藤田氏と南場氏が初対面で交わした、“驚きの会話”とは?(全2回の1回目/つづきを読む

11月14日に社長退任を発表した藤田氏 ©文藝春秋

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南場智子氏(以下、南場) 毎週2ページの連載って相当大変じゃない?

藤田晋氏(以下、藤田) すっかり慣れて結構楽しんでいます。むしろ削るのが大変なくらいで。

南場 ネタが出てこない時はないですか?

藤田 出てこない、出てこないと思ったら……。

南場 最後に出てくるんだ。

藤田 あと、なんかふと気になったことがあったらメモ帳に書いて、それを掘り下げていく感じで。

藤田氏の連載「リーチ・ツモ・ドラ1」を見ながら ©文藝春秋

南場 さすがですね。私も文章を書くのは大好きなんだけど、人から言われると、絶対に出てこなくて。

藤田 南場さんのアメーバブログも面白かったですよ。内向的な性格がもろに出ていて、頭のいい人が凄いこじらせてるみたいな。書いた方がいいですよ。やっぱり書いてると、自分の考えもまとまってきますし。

南場 社員も再確認することが多いと思うし、自分で書くって凄く大事だよね。

「私は藤田さんがとにかく羨ましい。なぜかというと…」

藤田 前に文春で連載していた楽天の三木谷(浩史)さんと比べて視点が低いなと思いながらやっています。「自分の馬が勝った」とか。

南場 でもテーマは多岐にわたって面白いし、学びも多い。私は藤田さんがとにかく羨ましいんですよ。なぜかというと、人生を謳歌しているから。馬主になったり、豪邸を建てたり。

藤田 そういうことも全部今度の本(『勝負眼 「押し引き」を見極める思考と技術』〔文藝春秋〕)に書きましたね。