再び光が当たる森友事件の公文書改ざん問題。1人の命が失われたのに、関与した官僚たちはどこ吹く風だ。口を閉ざした最重要人物も実は再就職し、サングラス姿で闊歩していた。スクープ写真と共に、財務省の大罪を暴く。
6月2日、世田谷区。月のはじめの平日の昼下がり、閑静な住宅街の一角から、スーツ姿の小柄な男性が歩み出てきた。グレイヘアを後ろになでつけ、足早に最寄り駅に向かうその顔には、曇天に似合わない大きな黒いサングラスが光る。
近隣で目立つのを恐れていたのだろうか。男性は改札につくと、サングラスを外して鞄に仕舞った。現れたのは、誰もが見覚えのある、あの顔だ。
「刑事訴追を受けるおそれがあるため差し控えさせていただく」――。
当時、証人喚問された国会で答弁拒否を50回繰り返し、直後の世論調査(共同通信)では「(証言に)納得できない」が異例の72%。近畿財務局職員だった赤木俊夫さん(当時54)の自死が判明するやいなや一度も会見せずに国税庁長官の職を辞し、喚問を最後に表舞台を去り、その後も口を閉ざした男性。財務省による森友学園決裁文書改ざんの“主導者”、理財局長だった佐川宣寿氏(67)である。

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source : 週刊文春 2025年6月26日号
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