「低めの球を振るな」と打者に課す落合。打たせることが仕事の宇野は苦悩する。

 

(すずきただひら 1977年千葉県生まれ。日刊スポーツ新聞社に入社後、中日、阪神を中心にプロ野球担当記者を16年経験。2019年よりフリー。著書に『清原和博への告白 甲子園13本塁打の真実』、取材・構成担当書に『清原和博 告白』、『薬物依存症』がある。)

 宇野勝は1塁側ベンチから、バックスクリーンのスコアボードを見上げた。リードは1点だった。

《このままでは終わらないだろう……。終わるはずがない》

 

 中日は2回、日本ハムのエース・ダルビッシュ有から、19歳、平田良介の犠牲フライで先制した。

 ただ球界には、伏兵の挙げた点で勝負は決まらない、という言葉がある。そういう試合には必ず最後に波乱があると言われている。ましてやこれは日本一を決める舞台なのだ。

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source : 週刊文春 2020年10月22日号