マーケティング支援企業「刀」の森岡毅CEO。USJを再建したという実績を引っ提げ2つのテーマパークを開業するも、イマーシブ・フォート東京は2月末で閉業、さらにジャングリア沖縄も不入りで苦境が続いている。「週刊文春」では、第1弾でイマーシブ・フォート東京の閉鎖の内幕やジャングリア沖縄の運営会社の倒産危機を、第2弾ではユニバーサル・ジャパン(USJ)時代の森岡氏の“実績”と当時の同僚たちの証言に乖離があることをリポートした。「週刊文春」が森岡氏に取材を申し込んだところ、書面で回答が届いた。

Q1 USJ時代の実績を著書で誇張している?
USJ 在籍時に執筆した私の著書は、出版前に当時の USJ社内で内容確認を依頼し、記載について事実誤認がないことを確認したうえで出版されたものです。したがって、書籍に記載した USJに関する事実関係について、当時の社内認識と乖離したものではなかったと認識しています。また、この回答に際し、自分自身の認識に誤りがないかを確認するために、私の USJ 入社時の直接の上司であり、私の USJ入社前から退社後も、USJの経営陣の中心にいた元ユー・エス・ジェイ 執行役員本部長の村田篤平氏に頂いた質問内容について確認したところ、以下のコメントをいただいたので共有いたします。(なお、私は USJ 退社後は村田氏とは何の利害関係もございません。)

「質問の中で言及されていた、ユニバーサル・ワンダーランドの企画から導入の意思決定は森岡さんの入社以降に行われたし、ハリー・ポッターの日本導入とバックドロップにおける既存の施設を使ったアイデア発想からその導入も、森岡さんのリーダーシップのもとでチームのメンバーとともにしっかりやっていたことを当時上司だった私は知っており、事実であることに間違いない。森岡さんが果たした役割は大きかった」 村田篤平
Q2 「三段ロケット構想」に似た戦略は、森岡氏のUSJ入社以前から決まっていた?
USJ の経営再建において、私自身が「三段ロケット構想」と呼んできた戦略の立案と実行を主導したことは事実だと認識しています。ただし、USJ の経営再建については、拙著でも書いているように私ひとりの功績として語るべきものでは決してなく、当時の経営陣から現場の多くの仲間たち、株主や関係者の協力で必死に取り組んだ共同成果であったという前提を、改めて明確にしておきたいと思います。
ご指摘の「入社以前から大枠が決まっていた」という点について申し上げると、USJに限らずテーマパーク経営においては、将来へ向けた事業計画策定のために、将来的な売上規模感や投資レンジ、アトラクションの大まかな種類といった「抽象度の高い想定」を置いて計画することは一般的です。USJにも、そうした想定はありました。しかし、そうした想定は、足元の業績や実際のアトラクション企画の見込次第で変更され得るもので、会社の投資に関する機関決定とは次元の異なるものと認識しています。
一方で、どの顧客層を、どの順番で、どのような価値提案によって獲得し、事業として成立させていくのかを、具体的な需要予測と投資判断にまで落とし込んだ戦略として整理・構築したのが、私が主導した「三段ロケット構想」でした。この点が、事業計画における想定と、実行可能なマーケティング戦略との違いだったと認識しています。
Q3 ハリー・ポッターの誘致を主導していない?
ハリー・ポッターの誘致についても、拙著で記している通り、私自身が提案し、社内における議論と意思決定をリードした案件であったと認識しています。ただし、これもまた、私個人の手柄のみとして語るべきものではなく、経営陣や株主、現場の協力なくして実現し得なかったことは言うまでもありません。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル
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