道頓堀にある『大阪松竹座』(以下、松竹座)が5月で閉場する。東京でいえば「歌舞伎座は来年閉場しますよ~もうなくなっちゃうんですよ~」みたいな大ゴトなんだけど、どうもあまり騒ぎにもなっていない。
しかし「番組初潜入!今年5月閉館 関西ジュニアの聖地大阪松竹座」なんて番宣が流れてきた。やっぱり芸能的に大きなニュースなのか! 松竹座に出演していたOSK日本歌劇団(あの『ブギウギ』の)のファンだったので思い入れも深い。初潜入!とかぶち上げるからにはどれだけ深いとこまで潜り込むのか、という興味だけで見た『with MUSIC』。すみません初めて見ます。

松竹座をWEST.の中間淳太と神山智洋が行く。関西のジャニーズ(旧)は松竹座で公演しまくっていたので懐かしいふるさと訪問だ。それも、もうじきなくなるふるさと。……といったらそこにはいろいろな思いもあるだろう、とか思ってたらぜんぜんそんな感じじゃなかった。松竹座の歴史を紹介し(松竹座の外観が映されるんだが、ビル側面の「松竹座」の文字はいいとしてその壁面がはげちょろけ……)、客席を紹介して、楽屋を紹介して、昔着てた衣裳が出てきて、後輩たちが練習してる稽古場を訪問して、後輩たちが何人か自分の特技とかを先輩の前で披露する。
別に松竹座がなくなることと何の関係もないのであった。松竹座という劇場は、こんな興味深い裏側があるんですよ、みたいなものが出てくるかと思ったら何もなく、松竹座にかこつけた「WEST.および関西ジュニアのワチャワチャコーナー」でした。
思ってたもんとちがったが、別に腹もたたず、へんにこじつけた感動秘話みたいなものをここで出されてもかえってドッチラケだったろうし、番宣につられた自分がアホでした。
でも別の発見があったのだ。松竹座の稽古場にいた「関西ジュニアの、岡野すこやか」という子が、男なのか女なのかわからず、旧ジャニーズでああいう問題が起きたからSTARTOに生まれ変わってからは女子も加入させることにしたのだろうかと悩んでネット検索して公式サイト見ても性別が書いてなく、今どきは性別を書くこともあまりよくないことなのか、などとさらに悩んでいるうちに、番組内で「岡野くん」と呼ばれたので男の子らしい。とにかく、目がくぎ付けになる人で、好みだとかタイプだとか可愛いとか、そういう気持ちとはぜんぜん別のところで、生き物として目を惹く不思議な魅力の人なのである。こういう人の存在を知れたのもこのコーナーがあったればこそだった。この人がこれから、どんなふうに成長していくのか気に掛けておきたい。いつまでこの不思議が続くのか。
『with MUSIC』
日本テレビ系 土 22:00~
https://www.ntv.co.jp/withmusic/
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2026年3月19日号






お気に入り記事