【前回までのあらすじ】大宝テレビのディレクター・加藤大地が大御所芸人のウォッチャー目黒にレイプされた。同局のニュースキャスター・鷲尾粧子(50)と加藤の親友の「週刊文春」記者・速水理央(34)は各々この件を報道することを狙っている。理央は特派記者の鬼島と共に目黒の周囲の取材を重ね、東京駅の新幹線のホームに現れた目黒に対し突撃取材を決行した。

 

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 昨年十二月十九日、ウォッチャー目黒はレギュラーを務めるラジオ番組の年内最後となる生放送を終えたあと、自宅マンションへ帰り、そのまま翌二十日の未明まで後輩の若手芸人らと飲んでいた――。

 マネージャーの田中某は、すぐにそう報せてきた。ついでに言いますと僕も一緒でしたよ、という余計なおまけ付きだった。

 先ほど新幹線に乗車する間際、目黒は、噓だと思うなら『すぷりんぐズ』に訊いてみればいいと言ったが、

「どうせとっくに手を回してるにきまってるし」

 理央は舌打ちとともに吐き捨てた。

「賭けてもいいけど、次の品川へ着くより前に指令が飛んで、今ごろは口裏合わせまくってますよ」

「でしょうね」

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source : 週刊文春 2026年5月21日号