週刊文春 電子版

「わがホームグラウンド」|杉本昌隆

師匠はつらいよ 第26回

杉本 昌隆

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「将棋の聖地」と紹介されることもある将棋会館。最近は、建物の前で記念写真を撮られている方をちょくちょく見かける。

 現在、将棋会館がある場所は東京、大阪、北海道の3カ所。そして私たち棋士の公式戦は東京と大阪で行われている。

 愛知県名古屋市在住の私は距離的に近い大阪の関西将棋会館がホームグラウンド。今の建物にも思い出は沢山あるが、その前に1年ほど通った日本将棋連盟関西本部(旧関西本部)のことも決して忘れられない。

 それは1980年の秋、小学6年生で奨励会に入会した私は、対局前日には必ず兄弟子達と共に旧関西本部に宿泊していた。

 近鉄で名古屋から大阪に出て、最寄り駅からはバスに乗って到着する。

 宿直は棋士の北村秀治郎八段と角田三男七段(当時)。住み込みの塾生は先輩奨励会員。建物は木造2階建ての長屋風で、古めかしいが風情豊かでもあった。

 敷地内には野良犬が顔を出し、部屋の中には近所の猫もちょくちょく出入りする。子ども心にも強く印象に残る場所だった。

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source : 週刊文春 2021年10月28日号

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