「次に新しい事業をゼロから立ち上げるとしたら、何を考えているんでしょうか?」
創業当初から続けている週に一度月曜の朝の楽天グループ全体会議「朝会」。グループの各事業の進捗や今後の目標、様々な研究成果が共有されるミーティングの場で、9月末、一人の社員からこんな質問を受けた。
この直球の質問に対する僕の回答の一つが、「環境・エネルギー」というテーマだ。
楽天でのエネルギー関連事業と言えば、まだ「楽天でんき」くらいだし、何か具体的なビジネスプランを構想しているわけではない。けれど、世界、そして日本の「未来」を見据えた時、再生エネルギーをいかに普及させていくか、あるいは、発電・送電・小売の分離をどう加速していくか――こうしたことは、避けては通れない極めて重要な問題だ。
折しも世界的にエネルギー価格が高騰し、電気代などに大きな影響が出ている今、僕がエネルギー政策について考えていることを書いていきたい。
まずエネルギー問題について考える時、僕には前提にしている明確な「出発点」がある。それは、カーボンニュートラルの実現こそが、今すぐに進めていかなければならない世界的な喫緊の課題だということだ。
先日の「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)でも、CO2排出量の枠組みが激しく議論された。エネルギー政策の中身は、もちろんそれぞれの国に固有の戦略や事情があって然るべきだ。しかし、大きな方向性は明確にしておいたほうがいい。
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source : 週刊文春 2021年12月16日号