原 辰徳(読売巨人軍監督)「(次期監督は)フラットな中で必ず出てくる。また出てこないとダメなんです」|鷲田康

野球の言葉学 第601回

鷲田 康
エンタメ スポーツ

 昨年末に新たな3年契約を結んだ、巨人・原辰徳監督(63)にインタビューをする機会があった。そこでどうしても聞きたかったのが、自身の後継問題である。

来季の日本一奪回へ向け新外国人投手を獲得した

 もちろん大本命は2020年から2軍監督を務め、昨季終盤に1軍に呼ばれた阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ(42)のはずだった。ところが原監督の口からは、意外な答えが返ってきたのである。

「後継者は(3年間で)必ず出てくると思うし、出てこなくちゃいけないと思います。それが慎之助なのか、あるいは元木(大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ、50)なのか、あるいは桑田(真澄投手チーフコーチ、53)なのか……」

 さらには二岡智宏二軍監督(45)、駒田徳広3軍監督(59)に川相昌弘ファーム総監督(57)を加えた6人の“監督候補”を挙げて、いまは全く白紙だと強調したのだった。

 もちろん実際は本命・阿部に元木、桑田の三人のチーフコーチを軸に後任問題は進展していくはずである。

 その中であえて言うなら、評価が急激に上がっているのが元木ヘッドだ。コーチとしては、テレビで見せていたあのおバカキャラからは想像できない目配りで、狡い野球ができる指導者になっている。ベンチでの状況判断や指示の的確さに、選手から「元木さんは凄い」と聞くことも多い。

 そこに原監督自らが引っ張ってきた、桑田コーチが加わった三つ巴というのが後継レースの現状だ。一方でもう一人、根強く親会社の読売新聞本社内に監督復帰待望論があるのが、高橋由伸前監督(46)である。

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source : 週刊文春 2022年1月13日号

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