最近、北欧のミステリをよく読むが、人名や地名が長くて覚えるのが大変だ。一見、脳トレになりそうだが、実際には、残り少ない記憶力をしぼり取られているような気がする。
人名が長いと色々と困るが、とくにスポーツ実況は困難になる。長い人名の選手同士がボクシングで闘う場合、両者の名前が似通っていて省略できないと、実況はこうなる。
「おっと! ナンヤコラゴロツキーノサノバビッチメがジャブから右ストレート! ナンヤコラゴロツキーガサノバビッチラがダッキングでかわして右カウンター! ナンヤコラゴロツキーノサノバビッチメのアゴをとらえた! ナンヤコラゴロツキーノサノバビッチメ、よろめいた! ナンヤコラゴロツキーガサノバビッチラがさらに右フック、そしてアッパー! レフリーのオイコラドナイシトンネンビッチが止めた!」
早口のアナウンサーでも実況はまず無理だ。
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source : 週刊文春 2022年11月10日号