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 この10年で18万人以上の方にライザップのトレーニングを利用していただきました。そして、今秋、この連載でお話ししてきた新規事業について、正式に発表することができました。

 運動初心者向けのフィットネスジム「chocozap(ちょこざっぷ)」を各地にオープンしたのです。プロジェクトの準備中に手にとり、参考になったのが『コトラーのマーケティング5.0』(フィリップ・コトラーほか著 恩藏直人監訳、藤井清美訳 朝日新聞出版 2500円+税)。AI(人工知能)やセンサー技術、IoTなどの先進テクノロジーによってマーケティング戦略をどのように強化していくかを論じています。

 企業内外のさまざまな情報源から集めたビッグデータを活用する「データドリブン(データに基づいた)・マーケティング」や、部署横断型のチームを使い、商品のコンセプト作りや設計・開発・検証を迅速に行う「アジャイル(俊敏な)・マーケティング」などの手法が紹介されています。chocozapもバーチャルトレーナーをはじめ、データを生かした提案などデジタルの強みを最大限に活用したサービスなので、興味深く読みました。

 著者は社会に対する投資が新しい成長の機会を開く「サステナブルな成長の必要性」についても触れています。資源や時間といった制約条件の中で、いかに持続可能な人生や社会を作っていくか。我々の新規事業もまさにそこにフォーカスしています。

 日本の高齢者の要介護期間は約10年と言われています。健康寿命を延ばすために運動が有効なことはあらゆるエビデンスが示していますが、日本のフィットネス参加率はわずか3.3%。先進国の中で最下位です。その背景にあるのは、これまでのスポーツジムが不便で高価、ハードルが高かったからでしょう。

 chocozapはそれらの課題を解決し、誰もが気軽に健康な体づくりへアクセスできるようにするための事業です。従来のライザップのサービスは人間のトレーナーがお客様に寄り添い、挫折することなくゴールまで支える、というものでした。価格や人的資源などを考えると、すべての人に活用してもらうことは難しい。そこで、より多くの方がご利用できるよう、chocozapではデジタル技術をフル活用することで、ライザップの100分の1、月額2980円(税別)を実現しました。スマホでの入会の手続きに入退館、着替えないで5分のちょっとしたトレーニングが簡単にでき、セルフエステや脱毛のマシンも使い放題。この事業を通して少しでも運動に親しみを持ってもらいたい。高齢化が進み、医療費が増えていく中で、持続可能な社会を作るための一助になればと考えています。

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source : 週刊文春 2022年10月27日号