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「コンビニジム」をコンセプトに今秋スタートしたばかりの新規事業「chocoZAP(ちょこざっぷ)」が「日経トレンディ」誌の2023年ヒット予測1位に選ばれました。同誌は社会の動きを知るためにずっと愛読していた雑誌ですし、ライザップが登場した時でも30位以内には入らなかったので、こうした評価を受けてとても光栄です。
コストパフォーマンスならぬ「タイムパフォーマンス」という言葉が生まれたように、現代は時間効率を重視する時代になりました。私は新語・流行語大賞にもノミネートされた「オーディオブック」を愛用していて、普段は4倍速で聞くようになったほど、時間の使い方には気を使っています。着替えやシャワーを省き「5秒でスタート、5分で終了」という新しいスタイルを提案しているちょこざっぷが注目を集めている理由もそのあたりにあるのではないかと思います。実際にジムに行ってみると、スーツに革靴でトレーニングをしているお客様を見かけ、日常に運動が組み込まれつつあるなとうれしくなりました。おかげさまで、数年以内にトレーニングジムで日本一の会員数を達成できるペースで多くの方に入会していただいています。
ただ、1位とはいっても、あくまでも予測。実現できるように邁進していかなければなりません。
『才能の科学』(マシュー・サイド 山形浩生・守岡桜訳 河出書房新社 2000円+税)は「人は変われる。」という考えを事業の中心に据えている我々にとって、背中を押してくれる1冊でした。著者はオックスフォード大学を卒業した、英「タイムズ」紙のコラムニストで、「遺伝的な才能がすべて」という概念を真っ向から否定します。自らも卓球のイギリス代表として五輪に2度出場した経験を持つトップアスリートでありながら、「進歩を引き起こしているのは、練習の質と量であり、遺伝子ではない」と主張しているのです。
一般に天才と称されるモーツァルトやタイガー・ウッズ、デイビッド・ベッカムといった人物もその卓越した能力を身に着けるために数万時間という莫大な練習を重ねていると言います。必要なのはいわゆる天賦の才ではなく、意味のある練習とそれを支える内的な動機、つまり「なんであれその専門分野に献身的に取り組む本人の決意」だというわけです。
私も著者の意見に賛成で、才能という言葉があまり好きではありません。どんな赤ちゃんもゼロの状態で生まれてきます。あらゆる人が同じように可能性を持っていて、すべては努力とやり方にかかっている。社内でも「瀬戸さんじゃないからできません」などと言われることもありますが、そんなことは決してありません。「才能がない」と言い訳をするのではなく、貪欲さを持って、進化しよう、成長しようと思えるかどうかが鍵なのだと思います。
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source : 週刊文春 2022年12月15日号