昨年12月に発覚した日本を代表する自動車メーカー「ダイハツ工業」で30年以上にわたって行われていた組織的不正。「週刊文春電子版」はこれまで3回にわたり、「《深層レポート》ダイハツ『不正30年』の病根」と題し、現役社員や元社員の証言をもとに、同社で永らく不正が行われてきた背景を報じてきた。

 

「週刊文春電子版」で連載を開始した昨年12月以降、編集部には無数のダイハツ関係者から情報が寄せられてきた。

 

 今回、取材に応じたのは、ダイハツ経営の裏側を知る現役管理職である。

「第三者委員会での聞き取りが行われたのは、不正が報告された部署の管理職やその周辺の社員など、ごく一部のみ。これまでに内部通報を試み、飛ばされて辞めていった者は数知れず、社員は怖くて本音を言い出せない環境にある。今回不正が明るみに出たのも国交省が動いた外圧があったからで、現在のダイハツに自浄能力はない」

 厳しい口調でこう告発するのは、ダイハツの設計部門で現役管理職を務めるA氏だ。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル