【前回までのあらすじ】刺激を使い捨てする社会で、天童ショージは恰好の的にされた。赤の他人ならおもちゃにしても構わないと思っている連中へ、憎悪をおもいきりぶつけたい衝動に駆られた。悔やみきれないのは「順番が違う」こと。天ちゃん、死んじゃダメだよ。もう一度だけ会いたい。ひと目でいいから顔が見たい――。瀬尾は奏に呼ばれ、別府市の会館にいた。