兵庫県総務部人事課が、斎藤元彦知事(46)の側近4人組のひとりだった元総務部長の妻(県職員)を特別に優遇する人事異動案を作成していたことが「週刊文春」の取材で分かった。
元総務部長は出向先の仙台で、総務官僚として東日本大震災の復興に従事していた当時の斎藤氏と知り合い、知事に就任した斎藤氏のもと側近として昇進を重ねた人物。県庁内で知事と側近4人組は「牛タン倶楽部」と呼ばれている。
県庁は2か月半で2人の職員が自殺した問題で紛糾中だが、人事について恣意的な異動が多発していたことが職員から相次いで指摘されており、地方公務員法上の任命権者である斎藤知事の責任も問われている。
県庁担当記者が語る。
「今回の騒動は、元西播磨県民局長のX氏(故人)が3月に知事のパワハラなど7項目を告発する文書を作成したことに端を発する。県はX氏を懲戒処分とし、X氏は7月に自死。さらに告発文書内でも言及されていた別の職員も4月に自死していたが、県がこの死を公表していなかったことも判明し、県庁は騒然としています」
斎藤氏は8月20日の記者会見で、X氏に対して行った事情聴取の詳細を全て公表するよう指摘されたことを受けて、こう繰り返し拒んだ。
「県の情報公開条例第6条に基づいて、人事管理に関する事務については非公開の情報とされている」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル