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「富裕層の待遇を改善すればJリーグは栄える」――堀江貴文氏のJリーグ改革案

2019年の論点100

2019/03/09
note

富裕層やスポンサーを掴むために

 ライブビジネスは、富裕層、VIPから8割のお金を取る形にしないといけないんですよ。一般の人が入るスタンド席は賑やかしぐらいに考えるべきです。VIPシートやホスピタリティルームは徹底して豪華にし、試合後にはスター選手、ヴィッセル神戸なら(アンドレス・)イニエスタが挨拶に来るとかね。そういうことで満足すれば、人は喜んでお金を払うわけですよ。日本では待遇に差を付けるとなんだかんだ批判する人が出て来るけど、その考えは悪平等がすぎると思いますね。

 イニエスタもそうですが、有力外国人選手がリーグに加わることは、集客やプレーのレベルを上げるために重要です。外国籍選手がベンチ入りできるのは3人だけなんていう規制は意味ないし、やめた方がいいですよ。世界に見てもらうということを考えるとね。

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 今、中国のスーパーリーグがヨーロッパで活躍していたスター選手をどんどん招聘しています。ACLでも、中国チームの勢いは確実に増しています。でも選手たちは、治安や暮らしやすさを考えたら中国より日本に来たいはずなんですよ。金銭面以外の条件は確実に勝っているんだから。

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 そのためにも、サッカーに投資したら儲かるというイメージ作りをしないといけないですよね。地方に根付いた運営というのは素晴らしいけれど、投資対象として魅力的に見えないと、お金が集まらない。これからは、アジア企業のスポンサーの奪い合いになっていきます。Jリーグが投資に値すると感じさせることはそういう点でも重要です。

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 2017年にはダゾーンが10年間で2100億円という契約で、Jリーグの独占放映権を獲得しました。それは朗報だけど、私自身は5000億円取ってもよかったと思ってますよ。これからスマホシフトも進みます。視聴環境が変わってくるわけです。VRを使って見るということも浸透してくるでしょう。いろいろな見せ方、提供の方法を工夫できるわけです。伸びしろはそういう点でも多いですね。

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