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解散を考えたこともあったのだろう

大野「意見がまとまって気持ちがまとまってきたときに、メンバーに最後まで笑っていようと言われたときは、やばかった」

 他のメンバーの話を聞いていた大野さん1人、何度となく口元に力を入れたり、唇を巻きこんだり、視線を下に落としたりしていた。メンバーたちが納得した上での結論とはいえ、「申し訳ない」と口にした以上に、その気持ちが強いのだ。だからこそ、笑っていようというメンバーの言葉に目を潤ませたのだと思う。

櫻井「解散ではないです」

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「解散では?」という問いに、マイクを握る手を持ち上げて反応したのは櫻井さんと松本さんだ。櫻井さんは大野さんの思いを理解したといい、松本さんは過去に「自分たちがいい形であるうちにグループを閉めることを考えた」という。櫻井さんが「解散ではない」ときっぱり否定したが、2人は解散を考えたことがあったのだろう。

5人揃って1つの和になるようなコーディネートがされていた ©文藝春秋

一瞬、その場に違う空気が流れるが……

二宮「反対というか、できませんか、という相談はしました」

「反対した人はいなかったのか?」という問いに、メンバー全員の動きが止まった。一瞬、その場に違う空気が流れるが、マイクを持つ手が動いたのは二宮さんと相葉さんだ。

 最初に大野さんから聞いた時は「衝撃だった」という二宮さんは「何かできることはないか」と言い、「ひっくり返った」という相葉さんも「どうにか嵐を続ける方法はないか」と話したという。2人は嵐でいたいという思いが強かったのだろう。だが、櫻井さんはこの問いに答えるのは難しいと続けた。対立、仲違いという報道が少しでも出ることを避けたかったのだろう。「ケンカや言い合いは?」と聞かれ、メンバーたちが笑いで返したのもその理由だ。

「嵐という冠のついた番組は終わるのか」と問われた時も、メンバーは全員動きを止めた。そこから反応したのは、大野さんを除くメンバー4人。「思い出す楽曲は?」との問いにも、マイクを口元に持ったのは4人。嵐というグループでの立ち位置や関わり方が、すでに違っていることがわかる場面だ。

 残りの期間、彼らはどんな景色を見せてくれるのだろうか。