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 馬奈木氏は、17年に演出家の市原幹也氏によるセクハラ被害を公表した俳優の知乃氏の代理人をつとめた弁護士だ。知乃氏は示談金を受け取るなどして市原氏と和解し、「演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会」を設立。馬奈木氏は同会の顧問に就任している。このことから、馬奈木氏は性暴力・セクハラに厳しく臨む人物であることがうかがえる。馬奈木氏は「守秘義務があるので、私から解任の理由は言えません」と話す。

「上に通じず……」編集長が語った退職理由

「DAYS JAPAN」2月号

 さらに1月末には、DAYSのジョー横溝編集長が辞任する。横溝氏は「全ては真相の徹底究明から始まります。それを肝に銘じて次号へと進みます」「徹底した自己批判を通じて、こうした過ちが二度と起きないよう、教訓や助言をひとつでも残すことができればという思いです」という決意をDAYS2月号で表明していた。そのDAYSが発売されて10日ほどしか経っていないタイミングでの辞任だった。

 検証とその報告の中心となるはずだった人物が相次いでいなくなるという、異常事態が起きていたのだ。

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 横溝氏は2月初め、都内で開かれた死刑について考える集会で司会をつとめた。途中、DAYS編集長の辞任について、自らこう語った。「なぜ15年間みんな黙ってきたのか、掘り起こさないといけないと言ったんですが、それが上に通じず、僕はDAYSを去ることになりました」。

検証メンバーを公表できない「第三者」委員会

 デイズジャパン代理人によると、同社は1月末までに「第三者性を担保した」検証委員会を発足させた。委員長には、労働ジャーナリストで社団法人「職場のハラスメント研究所」所長の金子雅臣氏が就任したという。

 だが、委員会の構成や検証のスケジュールなどを聞いても、代理人は一切答えようとしない。同社にはウェブサイトやツイッターなどのSNSアカウントがあるが、委員会の設置を公表した形跡はない。