七味とのコラボがたまらない「辛み味肉そば」
伊原さんが「昼のセットもお得なので是非」というので、2日後の昼、「栄屋」を再訪した。昼時は近隣の常連のお客さんも多く来店しているようで、活気がある。
今日は「辛み味肉そば」と「野沢菜炒め小丼」の「日替わりセット」(680円)がおすすめ・お得というので、それを注文してみた。待つこと3分。受け取りに行くセルフスタイルのようだ。
「辛み味肉そば」のつけ汁は豚のバラ肉が入り、ラー油が少し浮いた温かいタイプで、そばを付けて食べると辛味がほどよく感じられる。薬味の七味をかけて食べるとまた風味がぐーんとアップする。七味とのコラボを計算した辛さとでもいえばいいのだろう。「野沢菜炒め小丼」はおかかごはんに炒めた野沢菜がのった小丼で、なかなかうまい。
「ヒレカツ小丼セット」(700円)は、ヒレカツを返し・出汁・ソースで調合したタレにくぐらせたヒレカツとキャベツの千切りがのった小丼がつく。
「栄屋」は信州の食材や食の知恵をうまく使い、信州の日常生活に溶け込んだようなそばや料理を提供している。
神田猿楽町界隈は夏目漱石が通っていた錦華小学校跡の石碑もあるし、神保町古本屋街も近い。老舗の名店「松翁」もあるし、カレーの大衆店「まんてん」も近い。
お茶の水から駿河台を抜けて男坂や女坂を下り、散策しながら、「栄屋」で信州そばというのも、これからの季節よいと思う。
写真=坂崎仁紀
INFORMATION
栄屋
東京都千代田区神田猿楽町2-6-3
営業時間
月~金 11:30~14:00 、17:30~22:00
定休日 土・日・祝