昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

本場・長野の絶妙な“旨み”と“辛み” 東京で信州そばを堪能できる「栄屋」

2019/02/19

genre : ライフ, グルメ

 東京で長野県出身の方が経営する大衆そば屋といえば、すぐ思いつくのは大塚にある「冠着」だ。ねずみ大根のしぼり汁と味噌を混ぜてつけ汁をつくって食べる「おしぼりそば」は目が覚めるような強烈な辛さである。

 他にも長野県出身の方の大衆そば屋がないかとアンテナを巡らせていたら、そば職人の友人から神田猿楽町にある「栄屋」がそうだという情報が入ってきた。そこで、さっそく2月の連休前の週に訪問してみることにした。

 神保町駅から5分位歩いたカトリック神田教会の前の裏路地を入ったところに、「栄屋」はひっそりと営業していた。

「栄屋」はカトリック神田教会の前の路地を入った所にひっそりと営業している

そば粉、かえし、七味――「信州産」づくしの心がけ

 夜営業の口開けに入店すると、店内は意外と広く、天井も高く居心地が良い。松代焼の陶器も並んでいる。

 店長の伊原英治さんに話を聞いてみたところ、創業は2017年2月。長野県出身のオーナーが、戦後、善光寺近くの西後町にあった「栄屋」の屋号を思いついたそうだ。

 そばは長野市の南澤惣吉商店のそば粉を使い、オーナーの知り合いの長野の製麺所で1年近くかけて試行錯誤して完成させたそうで、毎日直送で取り寄せている。

 そばだけでなく、かえしや七味などもできるだけ信州産のものを使うように心がけているそうだ。

夜の店内は落ち着いた雰囲気
厨房の上に大きな昼メニューが並ぶ
松代焼や南澤惣吉商店のそば粉がある